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![]() 『 自尊心 』 5歳 いろんな楽器を使って合奏に取り組んだ。 リズムがなかなかそろわずバラバラになる。 簡単なリズムで練習をしようとするが、 リズムがズレる子に限って 難しいリズムをしたがる。 そして… 「 そんなの、いや! 」 と、 簡単なリズムを嫌う。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は… 自尊心を守ろうとする子ども心について… 簡単なことよりも難しいことをしたい、 難しいことをして ほめてもらいたい、 自分にできないことはない… 子どもはそう思っています。 こんなことよくありませんか? 簡単な迷路ではなく、難しい迷路をやりたがる… 簡単なクイズではなく、難しいクイズを出すよう要求する… お母さんとではなく、力の強いお父さんと相撲をしたがる… などなど。 合奏の場面で、バラバラなリズムをそろえるために 簡単なリズムに戻ろうとしました。 子どもたちは自分がバラバラなリズムとは思っておらず、 まして簡単なことに戻りたくはありません。 間違いを指摘されると自尊心が傷つけられ、 余計に反抗的になるものです。 「 簡単 」 を拒否して、難しいことができるとアピール したくなります。 これは子どもに限ったことではなく大人も同じ! 相手の間違いを正そうとしたり、 考えを変えようとすると、 相手は心を閉ざし、かえって意地を張って頑なに自分の意見を 押し通そうとします。 こんな時、大人相手なら 相手の間違いを指摘せずに、 「 なるほど! 」と受け入れた上で そういう考えもあると同時にこんな考えもあるのでは? と、提案できるのではないでしょうか? 相手を尊重して意見に耳を傾けるというように 自尊心を傷つけない対応を心掛けるのではないでしょうか? ただ、相手が子どもだと、どうしても 「 教えよう 」という 上から目線になり、 間違いを指摘してしまいます。 子どもはなおさらその間違いを認められなくなります。 子どもも大人と同じように 自尊心を傷つけられたくない! 間違いを指摘されたくありません。 間違いを正し、教えようとすればするほど、 「 自分でできる 」 となります。 「 教えてあげる 」という目線ではなく、 子どもにも大人と同じように、提案するという姿勢で接すれば 子どもの気持ちも前向きになります。 子どもの様子やことばを 「 なるほど! 」 と受け入れ、 「 難しい 」 から 「 簡単 」に戻るのではなく、 異なる課題(リズム)への挑戦として提案すれば 子どもは積極的に挑めるのではないでしょうか。 「 こんなリズムもあるけど、挑戦してみる? 」 「 できるかな? 」 難しいことへの挑戦と思えば子どもは 張り切って挑みます。 教えずに提案するには頭も使いますし、 時間に追われる大人にとっては遠回りのようで なかなか難しいことですね。 ただ長い目でみると、他の場面での子どもの取り組み方にも 変化が見られるようになって、結果、イライラが減って 遠回りが早道に感じられるようになります。 言われる前にやってみる…とか、 失敗しても失敗ととらえずに他の方法を考えてみる…とか、 自尊心が守られたことで自信に満ちあふれてきます。 他人の評価ではなく、自分で自分を認めることで 友達を認めること、優しさにもつながります。 子どものやる気をそがずに伸ばすこと、 難しいように感じられるかもしれませんが、 親年齢は子どもと同じ。根気よく向き合いたいですね。 「 心のよりどころは、 「この俺がこれほど打ち込んでいる以上、 絶対に成功する」 という自尊心であった 」 by 本田 宗一郎 INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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