Kids CanvasEQ・IQを伸ばす育児の知恵と幼児教育
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      『 疑うこと 信じること 』  5歳



     「 靴箱の靴があまりにも乱れていると、

      ‘ 汚い嫌いのお化け ’ がやって来る 」


     という物語を話した。

     「 そんなん、うそや! 」

     「 お化けが来てもいいもん!! 」


     と、口々に強気なことを言う子ども達!

     そんな子ども達が帰り際、

     「 先生、

       ぼく、靴をこうやって入れたから

       触らんといてよ

       お化けさん、来るかな? 」


     と真剣に心配していた。





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     ということで、今日は…


     物語の世界と現実の間を往き来する子ども心について…


     ♪‘ お化けなんてないさ

        お化けなんてうそさ ’♪



     「 お化けなんてないさ 」の歌を

     元気よくうたう子どもたち!

     「 お化けなんているはずがない 」

     という思いがあります。

     そう、「 もう5歳だから 」!

     「 嘘と本当の違いくらい知ってるよ!」

     「 もし、万が一、奇跡的にお化けがいたとしても

       怖がってなんていられないから 」!


     頭では、「 これは物語だから、真実のことじゃない 」

     と理解して、

     ‘ うそ ’だと言い張ります。

     「 友達みんなもそう言ってるし… 」

     「 ぼくだけじゃない 」


     から、持てる強い気持ちです。

     が、心の中では、

     「 もしかしたら…万が一があるかも? 」

     と、物語の中のことを信じて心配する気持ちも

     捨てきれません。

     「 ぼくの靴はいつもあっち向いたりこっち向いたり、

       脱ぎっぱなしのときもあるし…

       お母さんにもいつも怒られてるし… 」


     と…。

     友達の ところには現れなくても

     自分のところにだけお化けが出てくるかも?

     という不安がよぎります。

     口に出す強気と、心の中の弱気、

     疑う気持ちと信じる気持ち、

     いったりきたり揺れ動き
ます。

     お化けも、宇宙人も、サンタクロースも、

     今までの5〜6年間、生きてきた中で

     出会ったことがないものに、

     これから出会うはずはないであろう…

     という「 もう5歳だから! 」と、

     ‘ ぼくより大きいお母さんやお父さん、先生は

       もしかして出会ったことがあるのかな〜? ’

     「 まだ5歳だもん! 」


     と…

     自分が知らない未知の世界があること、

     そこへの好奇心
も相まって揺れ動く子ども心です。


     現代の子どもは夢がないと言われますが、

     いつの時代の子どもも、

     絵本や物語など、想像の世界を楽しみ、

     そこから描く夢
に変わりはありません。

     経験と共に疑う気持ちが

     強まりますが、

     信じる気持ちも持ち続ける子どもたちでした。



     「 愛することとはほとんど信じることである 」

       by ユゴー




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