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![]() 『 嘘 』 前号の、「 キティちゃんの靴だから怖い 」 のことばに対して 読者の方から頂いたメールです。 《ー略ー この「 キティちゃんの靴だから怖いのよ 」と 言った子どもに対して、 受け入れる言葉というのは、どういう言葉かけを したらいいのでしょうか? 私の5歳の息子も、同じように自分を守るための嘘を よくつきます。 おしっこをもらしてしまった時、 「 汗でびちょびちょ 」 「 汗なの?はいはい、残りのおしっこしておいで 」 「 はやく着替えて 」 なんて言葉になってしまいます・・・。 私が見てないとき、何かをこぼしてしまうと 「 こぼれてる!ぼくじゃないよ! 」 その時の私の気分によって、 「 じゃぁ誰がやったの!!怒らんで、嘘つきなんな!!」 って怒ったり、 「 そうなの〜じゃぁ誰がやったんやろうね〜??」 と、一緒にとぼけてみたり・・・。 良きアドバイスをよろしくお願い致します。》 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は・・・ 前号の補足とご質問への返答です。 「 キティちゃんの靴だから怖いのよ 」 という子どものことばには、 《 私のことを‘怖がり’という目で見ないで 》 という気持ちが含まれています。 その気持ちを受け入れる対応は たとえば・・・ 「 キティちゃんの靴だから怖いんだね 」 と 子どものことばを反復してあげる方法です。 反復することで、《 ‘怖がり’なんて思わないよ 》 と言ってあげていることになるんですね。 他には、簡単に 「 そうだね 」 ということばでも充分です。 おしっこをもらしてしまった場合も 「 汗でびちょびちょ 」 とおっしゃったら、 「 ほんと、びちょびちょだね 」 と・・・。 何かをこぼしてしまったとき、 「 こぼれてる!ぼくじゃないよ! 」 とおっしゃったら、 「 ほんと、こぼれてるね、どうしちゃったんだろうね?」 と・・・。 気分によって対応が変わるということは、 親も人間ですから当然ですね。 ただ、 >「 じゃぁ誰がやったの!!怒らんで、嘘つきなんな!!」 って怒ったり・・・ という対応は、 ‘ 怒られる ’ことを避けるためのことばに対しては 逆効果ですね。 >「 そうなの〜じゃぁ誰がやったんやろうね〜??」 と、一緒にとぼけてみたり・・・ という対応は、 ‘ どうしよう ’と、とても気にしている子ども心を 理解してあげたことばとして素晴らしいです。 ‘ どうしよう ’と思っているからこそ、 自分を守ろうとしたことば・・・、 それに対して追い討ちをかけることはないですもんね。 子どもの嘘や言い訳については、 親にとってはとても気になるところです。 が、嘘を嘘として扱うのではなくて、 そのように言う子どもたちの心の声に耳を傾ければ 「 わかったよ 」 と返してあげられると思うのです。 そして 全く違う場面で、 ‘嘘’をつくと 本当のことも信じてもらえなくなるということを 物語や絵本などを通して語りかけてあげればいいですね。 ※嘘をつくことが、相手にはもちろん自分にとっても 寂しく悲しいことだということを表現した絵本としては・・・ ☆「 ぼくうそついちゃった 」 (アメリカ創作絵本シリーズ 16) これは、‘嘘’の怖さを表現した絵本です。 文章は短く、低年齢(3歳〜)から対象ですが、 ‘嘘’を客観的に捉えて押しつぶされそうになるという 内容面では、小学生でも充分読みごたえのある絵本です。 ☆「 子うさぎましろのお話 」 (おはなし名作絵本 3) これは、クリスマス前の今の時期にぴったりの絵本です。 ストーリー性があって次から次に展開される場面に 子ども心もドキドキな一冊です。 文章が長く、高年齢(4〜8歳)向きですが、 絵が楽しめるため、年齢問わず手にとってみたい絵本です。 ‘嘘はいけない’ということを、 全く違う場面で教えてもピンとこないし、 具体性がなくて身にこたえないのでは・・・? という懸念から・・・、 また、母親として、 ‘ 嘘をつく子になってしまっては困るわ ’と・・・、 時と場合によって また気分によって 感情的になってしまうこともあります。 それはそれで 子どももありのままの母親を受け入れてくれます。 いつもいつも理想通りにはいきませんが、 それもひとつです。 が、迷いながらも、 これでいいのかしら?と手探りでも できるだけ、できるだけ、” このように接してみよう ”と 感情をコントロールすること、それが大切なのです。 INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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