![]() |
HOME | INDEX |
![]() 『嬉しかったこと』 5歳児 嬉しかった出来事についてひとりひとり発表する。 「お手伝いして、お母さんにほめてもらったこと」 「ディズニーランドに行ったとき」 「ゲームを買ってもらったこと」 などなど、嬉しかった出来事を思い出しながら話す子ども達。 友達が話すことばを聞いて影響され、ディズニーランドや 好きなものを買ってもらった話が多くなってきた中、 嬉しかったことは・・・ 「昨日の夜、扇風機をつけて寝れたこと」 と、こたえる子どもがいた。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 幼稚園や幼児教室などでは、ひとりずつの 「発表」の時間をつくって、 友達(集団)の中で‘自分を出す’こと、 そして、友達のことばに耳を傾けること を学ぶように導きます。 そんな中での、子ども達のことばでした。 自分の感情・考えをことばにして表現することは、 なかなか難しいことです。 お母さん、お父さん、いま、 「最近嬉しかったことは?」 と尋ねられたらどうこたえますか? 人はことばで考えます。 感じたことをことばにできないということは、 その感情が自分のものとして思考されていないと いうことです。 幼児の知能テストにも、 ‘感情の原因をことばで表わす’ という項目があります。 「悲しい時はどんな時?」 の質問にこたえるのですが、ふたつこたえられるかをみます。 これは、実年齢6才のテストですが、 平均的には5才7〜8ヶ月くらいでこたえられるようになります。 (知能テストに関しては、質問の仕方や質問する人に よっても大きく影響されますし、幼児期には特に、 知能テストの必要性も考えさせられますが・・・) ‘考えてことばに表現する’ということはとても大切です。 お母さんにほめてもらったこと、 ディズニーランドに連れて行ってもらったこと、 欲しいものを買ってもらったことも とても嬉しい出来事だったことでしょう。 そして、これらのことはおとなにとっても同じように 嬉しく感じることですね。 思い出しながら、ことばに表わせたことを頷いて 受けとめましょう。 逆に、 「扇風機をつけて寝れたこと」 については ‘そんなことで嬉しいと思うなんて・・・’ て思われませんでしたか? おとなにとっては嬉しいと感じることとして あえてことばにするほどのことでもないような・・・? だからこそ、おとなは発しないであろうこのことばを聞いて、 感動したり、笑ったり、驚いたりと、 他の子どものことばとは違って受けとめるのでは ないでしょうか? 感情の原因を考える時、私達おとなはどうしても、 その感情を共有できる人が多い‘大きなこと’‘一般的なこと’ を考えてしまいがちです。 でも、その一般的な考えが思考を狭くしていることにも なります。 ‘普通’とか、‘一般的’とか、‘常識’とか・・・、 そんなものに縛られずに、自由に伸び伸びと自分の 感情や考えをことばにできる人になってほしいですね。 友達のことばを聞いて影響され、友達と同じことを話す ケースについては、次号にお伝えしますね。 INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
|