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![]() 『 こだわり 』 3歳児 絵本の貸出日。 毎週、「はらぺこ青虫」の絵本を借りるTくん。 その日は 友達に先を越されて 大好きな「はらぺこ青虫」を借りることができなかった。 すると、大声をあげて泣き出した。 肩を震わせて泣き続けるTくん! 「今日は違うの借りてきたの?」 と尋ねるお母様は、 「家にも『はらぺこ青虫』あるのに…」 と、あきれ顔! 大好きな思い入れの深い絵本を、 家に帰ればまた手にすることができる絵本を、 今日もまた借りたくて泣き続けるTくんであった。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は… ‘ 好き’という純粋で一途な思いを 頑なまでに持ち続ける子どもの‘こだわり’について… 子どもの思いの強さ、こだわりは、 特にこの3〜4歳の時期に強くなってきます。 こだわりの対象は子どもによって様々で、 また、その強さも様々で、 子どもによっては、 こだわってはいるけれど、気持ちの切り替えが早く、 ‘こだわり’の時期に気付かずに過ぎるケースもあります。 多かれ少なかれ、この‘こだわり’は、 ‘成長’の表れのひとつでもあります。 『はらぺこ青虫』にこだわるのは、 『はらぺこ青虫』の楽しみ方が 手にするたびに発展しているから!! 絵本の次なる展開をイメージしてページを繰ると、 「思った通り! ほらね!」 と、ドキドキはらはらしながら想像通りを楽しんだり… 想像とのズレに新鮮な驚きや感動をおぼえたり… 何度も手にしているストーリーでも、 もっともっと楽しみたいのです。 それは私たち大人にも経験があるのではないでしょうか? また、ストーリーを楽しみたいだけではなく、 ‘順番’や‘ルール’、‘経験’の秩序を守りたいという 強い思い・こだわりもあります。 たとえば、買い物に行った時… エレベーターのボタンを押すのは自分の役割だったのに ‘お父さんが先に押してしまった’ことに 納得できず泣き続けること…ありませんか? エレベーターのボタンを押すことにこだわって、こだわって、 その秩序が乱されることがほんの少しであっても 許せなくなります。 ‘時と場合による’と言われても納得できなくて… 許せなくて… 不機嫌になり、怒りが爆発したり… 手に負えない状態までいってしまいますね? 家に帰ればまたすぐに手にすることができる『はらぺこ青虫』 ですが、それでも園で借りて帰りたいのは、 ‘いつもそのようにしているから’!! いつものことがいつものようになされないことが 許せないのです。 そういう子どもの‘こだわり’には 「なぜ?」 「そこまで?」 と、大人にはなかなか理解できません。 ‘秩序’や‘約束事’を 躍起に教え込む、2歳頃までの子育てから、 その‘秩序’や‘約束事’が、 時と場合によっては、 守られないケースもあるという 、 ‘臨機応変’、‘ケースバイケース’を受け止める ことを理解できるように四苦八苦する、 3歳前後からの子育てへの 変換の時期です。 あるお母様の名言です。 「2歳までの子育ては 『大変』というひとこと、 3歳からの子育ては 『難しい』のひとことで表されますよね」 まさしく、『難しい時期』 ではありますが、 簡単な問題よりも難しい問題の方が、 乗り越えられた時の喜びも大きいものです。 「そこをそうくるとは…」 「まあ、いいか」 と、予想外の反応を楽しむくらいの気持ちのゆとりを持って あせらずにゆっくりと見守って、 お互いにイライラ、不機嫌にならない毎日を 過ごすことができますように!! そうなれば素敵ですね? INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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