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      『 好きなもの 』  4歳



     友達の前での発表の時間。

     「 好きな車が聞きたい 」 と、

     子どもから友達に聞きたいことの提案があった。

     「 あれにしよう 」

     と、すぐに決まる男の子。

     一方、女の子は,

     「 だって車は男の子のものだからわからない 」

     と、困った顔。

     そこで、たとえばどんなものがあるかみんなで考えてみる。

     「 あのね、レッカー車でしょ
       ミニトラックにパトカー、消防車、ダンプカー… 」

     と、あげていく子、

     また、

     「 シーマでしょ、ベンツ、ポルシェ、カローラ、
       それからソアラ、BMW… 」

     と、あげていく子。

     このふたつの例は何が違うか尋ねてもそこまでは

     よくわからないようで、

     得意になって車種をあげ続ける子どもたちだった。

     ただただじっと聞いているだけの子も ときどき

     「 それ、お父さん、乗ってるやつ 」

     とポツリと言う。

     「 男の子のものだからわからない 」

     と言っていた女の子も

     家の車はよく知っていて、車種を答えていた。





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     ということで、今日は…


     好きなものに対する豊富な知識について…




     前々回のメルマガで、

     紙粘土での動物の表現についてお伝えしました。

     動物が好きな子はその小さな特徴にも目を向け、知識を得ます。

     そして戸惑うことなく紙粘土で表現するという内容でした。

     今回は、発表での表現です。

     「 乗り物 」という広いくくりではなく、「 乗り物 」 の中の

      「 車 」です。

     なかなか難しい質問ですね?

     「 好きな動物 」となると、

     動物園や図鑑、テレビなどを通して知っている動物を

     思い起こす子どもたち。

     が、動物の中でも「 好きな犬 」と限定されると

     たとえば 「 実際に飼っている犬 」 の種類を知っていれば
     答えられるけれども、

     そうそう出てこないものです。

     ただ、「 犬 」 だったら、

     「 足が短い犬 」 や 「 毛がふさふさな犬 」 でも

     答えになりますし、

     「 車 」だったら、

     「 シーマ 」 や 「 ベンツ 」ではなくて

     「 黒い車 」 や 「 タイヤが大きな車 」でも答えになります。

     そこから、「 足が短い犬はなんていうんだろう? 」

     「 タイヤが大きな車にはどんな車があるのかな? 」


     と掘り下げていくと、

     知らなかった新たな知識を得られた喜びを感じて

     さらにもっともっと深く知りたい気持ちが高まります。

     「 ダックスフンドの性格は? 」

     「 鳴き声は? 」

     「 特徴は? 」

     などなど…さらに詳細な情報が蓄えられていきます。

     子どもは、好きなものに対してとことん突き詰め、

     新しい知識として自分のものにしていき
ます。

     その知識は、また異なるものや事柄に興味をもつ(好きになる)
     きっかけになり
ます。

     ここから、

     「 知ることが楽しい! 」

     「 勉強が好き! 」


     という学びへの姿勢が生まれます。


     子どもは(大人も同じですが)、

     
「 勉強をしなさい 」 という人からの指示には

     従いたくないものですが、

     「 楽しい 」 と、自分が思ったことにはすすんで従い
ます。

     東大の学生たちの多くは

     両親に「 勉強をしなさい 」 と言われたことはないといいます。

     やらされた勉強は定着しませんが、

     自らすすんでやった勉強はしっかり身に付く


     「 好きこそものの上手なれ 」…

     まずは、子どもの 「 好き 」 がたくさん見つかるように、

     私たち大人もアンテナを張り、好奇心は失わないように

     したいですね?





     「「 好き 」こそが最大のモチベーションであり、
      意欲も努力も、ひいては成功への道筋も、みんな
      「 好き 」であることがその母体になるということです 」


      by  稲盛 和夫





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