EQ・IQを伸ばす育児の知恵と幼児教育
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      『 太陽の不思議 』    5 歳




     読売新聞掲載 こどもの詩より




     たいようさんて


     ほいくえんのひは


     おねぼうで


     おやすみのひは


     はやおきだね




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



     ということで今日は…


     太陽の不思議から始まる科学への関心について…




     なんだか ほのぼのとした気持ちになりました。


     保育園に行く日は早起きで、


     お休みの日は遅くまで寝ているという光景が


     映像になって浮かんでくる…


     子ども心あふれる素敵な詩ですね。




     5歳といえばもう


     自分とは異なる、人の気持ちがわかり


     自己中心性から抜け出る頃
です。



     自分が好きな遊びと、友達が好きな遊びは違うこと、


     自分にとって嬉しいことでも、そう思わない友達がいること、


     そんなふうに自分以外のものの見方、捉え方ができてくる頃です。




     一方、科学的なことに関しては


     まだまだ見ていないもの、知らないことがたくさんあり
ます。



     この詩に登場する太陽のことなどは


     まさしく未知であふれています。



     でも子どもは、


     自分が知らないことがあるなんて知らないため、


     自分なりに自己中心性のなかで捉えて


     ことばで表現
します。



     「 ほいくえんのひは


       おねぼうで


       おやすみのひは


       はやおき 」



     な太陽として。




     そんな捉え方にも、少しずつ不思議を感じるようになって


     「 どうして? 」


     と考えるようになります。



     「 どうして


       ほいくえんのひは


       おねぼうで


       おやすみのひは


       はやおきなんだろう? 」


     って。



     科学への関心の芽がのぞいてきます。



     同じ保育園の日でも、


     なかなか明るんでこない朝と


     早くから明るい朝があることに気付いて、


     寒い時期と暑い時期とで太陽が起きる時間は


     変化するということを学習していきます。



     観察して発見してを繰り返しながら。



     自己中心性からの更なる成長
ですね。



     見て聞いて触れて感じて


     知らないことを知り


     知識が増えてくることで


     より客観的なものの見方ができる
ようになります。




     太陽や星、天気や季節、海や山、


     草木や昆虫、人や動物、乗り物や食べ物、


     身体や心…



     観察眼がある子どもには不思議がいっぱいです。




     「 どうして? 」


     と、立ち止まって考えて


     「 〇〇だからに違いない 」


     と、自分なりの答えを出し


     異なるシチュエーションでその答えが当てはまらなかったら


     また別の答えを模索し
ていく…



     その繰り返しこそが


     科学への関心の芽を育てていきます。




     知ることの楽しさがわかると


     学習意欲も高まり、


     お尻をたたかれなくても


     自ら机に向かう
ようになります。




     どんな自己中心性からくる見解でも


     どんな小さな不思議でも


     子どもの声に耳を傾け



     「 どうしてだろうね? 」


     と、いっしょに考えていきたいですね。





     「 人々は驚くことを愛する


       そしてこれこそ科学の種である 」


      by  エマーソン





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