EQ・IQを伸ばす育児の知恵と幼児教育
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      『 興味 関心 』    4 歳




     遠足で動物園に行った。


     何が面白かったかという話になって…



     「 ぞうの うんこが大きかった 」


     「 だちょうの おしっこは白かった 」




     ふんについて生き生きと話す子どもたち。



     ふん以外では…



     「 暗いところに入ったのが面白かった 」



     と。



     印象に残った場面を思い出しながら


     話しは止まらなかった。




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     ということで今日は…


     子どもが興味、関心を持つことについて…




     ひっきりなしに動く猿や 迫力満点の虎、


     きれいなピンク色で上手に一本足で立つフラミンゴや


     うーんと見上げたきりん、


    いろんな動物を見て回りましたが、


    遠足を振り返って一番に出たのは



    「 ぞうのうんこが大きかった 」



    という話でした。



    そのことばを聞いて



    「 だちょうのおしっこは白かった 」



    と、


    動物のふんについてひとしきり話が盛り上がりました。



    ふんの話が落ち着くと



    「 暗いところに入った 」



    ことを面白かったと話し出します。


    夜行性動物の具体的な生き物の話ではなく…


    です。




    子どもが興味、関心を寄せる対象は


    大人とは異なり
ます。



    テレビや絵本、図鑑で見たことのある生き物そのものよりも


    そこに写っていないものや背景に


    「 初めて知る 」 驚きや不思議がある
ようです。




    姿かたちや特徴を知っている生き物でも、


    実際に 目にして耳にして におって感じることは


    「 初めて 」で興味をそそられます。



    大人はすでに 「 経験して知っている 」 ことが多いため、


    生き物の、より詳細な特徴や動きに目がいき
ます。


    そして子どもにも、体験学習の場として


    知っておいてほしいこと、学んでほしいことが


    たくさんある動物園です。



    「 ほら、このテナガザル、鉄棒が上手だね 」



    と、子どもに注目してほしい動物の動きを


    解説したくなり
ます。



    が、その意図的なことばがけは


    子どもにとって、目を向けるきっかけにはなっても


    心が動いたり、


    「 面白かった 」 こととしては深くは残りません。



    自身の興味のおもむくまま


    目をやり、耳をすまして、空気やにおいを感じ、


    そのアンテナにひっかかるところにこそ感動して、


    心にも頭にも焼き付けられる
のです。




    大人は、子どものその興味、関心を寄せるものや現象、環境


    (動物とは限らない)に関心を寄せ、


    子どもが発することばや気持ちを受け止めて


    感動を共有し
たいですね。



    大人の誘導ではなく、


    子ども主体の見方、感じ方、興味の寄せ方を尊重し



    動物園でも水族館でも、


    植物園でもテーマパークでも、


    新しい発見があれば、


    それが全て知識として蓄えられていきます。



    いえいえ、そんな特別なイベントではなくても、


    買い物に行く道や、家の中でさえも


    小さな変化に気付いたり、不思議に思ったり、


    興味の対象はどこにでも向けられ
ます。



    それが子どもです。



    大人が見過ごす不思議に、心を寄せたいですね。





     「 幸福になる秘訣をお教えしよう

       できるだけいろいろなものに興味を持ち、

       物事であれ人間であれ興味を感じるものを無視せず

       できるだけ好意的に接することだ 」


      by  バートランド・ラッセル





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