EQ・IQを伸ばす育児の知恵と幼児教育
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      『 想像の世界 』    4歳




     風の冷たい朝。



     「 手が寒いよ 」


     「 ジャンパー着てきたの 」




     と子どもたち。



     「 木枯らしが来たんだって 」



     と教えてくれる子も…。


     冬の知らせの風に



     「 ぼくんち ホットカーペット出したんだよ 」


     「 こたつ出した 」



     と口々に報告をしてくれる。



     「 私の家、雪なんか降らないよ 」


     「 ぼくの家だって! 」


     「 だってまだ 12月じゃないもん 」




     と。


     冬支度の話で盛り上がる中、


     冬といえば雪、


     雪といえば 12月を連想する子どもたちだった。




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     ということで今日は…


     現実と想像の世界が入り混じる子どもの表現について…




     少し動くと汗ばむ日もあれば


     手をこすり合わせて寒さを紛らわす日もあり、


     秋を経ずに冬になったようなそんな11月です。


     そして



     「 木枯らしが来たんだって 」



     という子どものひとことから



     「 私の家、雪なんか降らないよ 」


     「 ぼくの家だって! 」



     と、雪への連想にまで話は発展して



     「 だってまだ 12月じゃないもん 」



     という理由まで話してくれました。



     ここ関西では寒いといっても雪は珍しく、


     一番寒さが厳しい 1月〜2月 に出会えるかどうか…


     というくらいです。


     ましてや 12月に雪を目にすることはほとんどありません。


     それでも 雪は 11月には降らないけれども


     12月には降ると言う子どもたちです。



     子どもたちが 12月に雪をイメージするのは、


     自らの実体験というより、


     雪降るクリスマスなど、物語の中で雪に出会っている
から…。



     現実と想像の世界が入り混じって、



     「 12月じゃないから雪は降らない 」


     「 12月になったら雪が降る 」



     という表現になったのでしょう。



     友達の話を聞いたら次から次に


     自分事につなげて話を展開する子どもたちですが、



     「 12月になってもぼくの家は雪なんか降らない 」



     と言う子はいませんでした。


     みんな、12月のクリスマスの雪のイメージを


     共有している
かのようでした。



     想像力は、現実のネガティブな感情をポジティブに変換して、


     抱える問題をはねのける力をも与えてくれ
ます。


     想像の世界で大きな夢を描くこともできます。



     これからもいろんな絵本、物語にたくさん触れて、


     まだまだ子どもらしい子どもならではの


     想像力豊かな表現
を聞くことを楽しみたいですね。



     5歳になっても 6歳になっても…10歳になっても…


     まだ経験していない未知の世界は


     想像の世界
ですから。





     「 想像力は、

       感じやすい人間を芸術家にし、

       勇気のある人間を英雄にする 」


      by  アナトール・フランス





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