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『 初めて放つことば 』 5 歳 ラジオの投稿より ナイトプールでのこと 流れるプールの端を通ったとき、 上からシャワーのように降ってきた、 冷たい水を浴びて 5歳の息子がひとこと 「 生き返るー 」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで今日は… 子どもが初めて放つことばについて… 先日、ラジオで耳にした5歳の男の子のことばです。 ラジオのパーソナリティは 「 5歳で生き返るって! 」 と、突っ込んで大笑い。 確かに5歳の子どもの口から 「 生き返る 」 ということばが出ると思わず 「 え? 」 って聞き返したくなりますね。 生まれてから子どもは 目に見えて成長します。 首が座り寝返りを打ち、 はいはいをし、立ち上がり、 初めて一歩を踏み出して歩く… 意味のないことばを発し、 「 マンマ 」 「 パパ 」 と 意味のあることば、 「 ワンワン 」 「 ブーブー 」 と 物の名前、 「 おいしい 」 「 痛い 」 と 状態を表すことば、 欲求を伝えたりコミュニケーションをとることば… 身体も ことばも 子どもの、 「 初めて 」 確認できた成長には 大きな感動と喜びを感じます。 集団生活に入ると今度は 友達の影響で 新たなことばが加わります。 時には 「 おぼえてほしくない 」 ということばを 使うかもしれませんが これも、ことばを操って確認しているという 成長過程です。 子どもが話すことばに感動したり 時には腹立たしかったり いろんな心の動きがありますが、 ある程度、定着してきた年齢になっての 「 初めて放つことば 」 には 「 え? 」 っていう驚きや 「 そのことばは まだ早いんちゃうん? 」 っていう突っ込みが このラジオのように出てくるのではないでしょうか? 大人なら 「 暑くて死にそう 」 なんて口をついて出ることもありますが 子どもは 「 あつーい 」 「 しんどい 」 です。 「 〇〇しそう 」 ということばは 経験したことであれば たとえば 「 おしっこ、もらしそう 」 と表現できますが、 経験できない、想像の世界のことは、 なかなか口からこぼれることはありません。 テレビや絵本などで 登場人物の思いに触れることでおぼえたり、 また、お母さん、お父さん、周りの大人たちが 日頃よく使っていることばを聞いておぼえて 初めて使ってみるのです。 「 生き返る 」 ということばが出るということは 「 死にそう 」 な状態にあるということ、 単に 「 冷たくて気持ち いいー 」 では足りない思いの表現… それが 「 生き返る 」 です。 5歳の男の子が初めて放ったことばに 大人は耳を疑い、突っ込みますが、 振り返ってみると すぐそばで大人が よくよく使っているのではないでしょうか? それだけ、実際、 「 死にそうな暑さ 」 がまだまだ続きそう…です。 「 子どもは大人の話を聞くのは あまり得意でないが、 大人の真似をするのはとても上手だ 」 by ジェームズ・ボールドウィン INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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