Kids CanvasEQ・IQを伸ばす育児の知恵と幼児教育
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      『 宿題 』  4歳児



     長い夏休みが明け、久しぶりの登園日・・・



     庭で育てていた朝顔を押し花にして持ってきた子、

     海で拾った貝を紙粘土につめ込んで、きれいな飾りにしてきた子、

     折り紙で折った船を持ってきた子、



     などなど・・・

     たくさんの宝物が集まった!!


     「 これね、ティッシュをかぶせて、
       ノートにはさんで、重い本 のせたらできるんだよ 」



     と押し花のやり方を皆に教えてあげるNちゃん・・・。



     それを聞いていたKちゃんも負けじと、




     「 やどかり、触れるようになったの 」




     と、

     とても嬉しそうに報告してくれた。





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     ということで、今日は・・・



     夏休みの宿題について・・・





     幼稚園には‘ 宿題 ’といわれるものはありません。

     長い長い夏休みでも、ありません。



     命じられたわけでもなく、
     ‘ やらなければならない ’というわけでもなく、

     子どもたちは自ら、そして楽しみながら

     押し花や、貝殻の飾り、折り紙を作り、提出し、


     作品がない子は、

     ‘ できなかったことができるようになった ’という経験を
     思い起こし、報告してくれました。




     いわゆる‘ 宿題 ’というのは、

     子どもがそれを成し遂げることで、新しい知識を増やしたり、
     今の自分よりもステップアップできるために行う
ものです。



     しなければならない、やらされてする宿題と、

     しなくても良いけれども
     やりたいから楽しく取り組む宿題と・・・。

     宿題が自分を高めてくれるならば、
     後者がよりもっと自分を高めてくれます。



     幼児期というのはこのように、
     宿題という意識はなくても、 宿題をやっているのです。


     楽しむこと全てが経験となって、力(能力)となっているのです。

     できないのは、経験していないから・・・

     経験さえすればできるようになり、
     できるようになれば楽しくなり、
     楽しくなれば もっともっと違うことも経験したいと思い、

     良い循環ができてきて、

     自分自身の幅が広がっていきます。




     「 やどかり、触れるようになったの 」



     という報告をしてくれたKちゃん、

     この夏休みに、自然の世界をたくさんたくさん勉強した様子が
     伺えます。



     そして、
     その、‘ できなかったことができるようになった ’という自信が

     これからの日々の園生活の中で、
     また、大きなポイントになる行事(運動会・作品展・発表会など)
     においても

     今までとは違う自分を表現するきっかけになっていく
     ことでしょう。



     この幼児期のこの気持ちの持ち方、取り組みかたを
     そのまま持ち続けてほしいものですが、

     小学校に上がると、夏休みの最後の最後に、

     ‘ 嫌なことを先送りにしてきたツケ ’として

     積もり積もった宿題と挌闘しなくてはならなくなる
     という子どもの方が 多くなってきますね。


     ‘ 宿題 ’ = ‘ 嫌なこと ’になってくるのです。



     ‘ 宿題 ’ = ‘ 自分の意思 ’ = ‘ 自分を高める ’


     ではなくなる境目・・・は、親にとっても大きな分かれ目です。


     命令が多くなる、
     怒鳴ることが多くなる、
     否定することが多くなる・・・

     頭を抱えることが増えてくるばかり
です。



     だからこそ、そうなる前の、
     宿題を宿題として意識する前の子どもの宿題を、
     褒めて、認めて、残してあげてほしい
のです。


     子どもの作品を、

     邪魔にしていませんか?
     ゴミ扱いしていませんか?


     子どもが‘ できるようになった ’という成功体験を

     ‘ そんなこと、できなくてもいいのに・・・ ’とか、
     ‘ できて当たり前 ・・・ ’と、逆に受け流していませんか?




     子どもが宿題を成し遂げたという達成感や自信からくる
     喜びや嬉しさを、共に感じてあげて
ほしいのです。


     そうすれば、子どもの心は満たされます。

     心が満たされると、さらにさらに成し遂げたい課題を探し求め

     日々の生活の中での‘ 気付き ’が増えていきます。


     その繰り返しが、

     ‘ 自ら学ぶ ’子ども、
     ‘ 宿題 ’ = ‘ 自分の意思 ’ = ‘ 自分を高める ’
     で動く子どもを育てていきます。




     この夏休み、

     どんな作品が生まれましたか?

     どんな‘ できるようになったこと ’が増えましたか?


     子どもは宿題をしています。

     どんな小さなことでも、ものでも、

     大人が見つけて、
     気付くこと


     それが大事です。

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