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![]() 『 新しい元号 』 3歳 30年前、昭和から平成に変わるときの子どもたちの 受け止め〜 子どもたちが冬休みの間に、昭和から平成に変わった。 「 天皇陛下 」 や 「 平成 」 ということばを たくさんたくさん耳にした子どもたち。 「 テレビで見た 」 と、その報道には耳を傾けるも、 出てくることばは… 「 わからない 」 と、素直なことば。 そんな子どもたちの中で 心に残っていることというのは… 大好きなアニメが まったく放送されなかったこと… だった。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は… 難しい社会的な変化よりも、自分の身の回りに起きる問題が クローズアップされるかに見える子どもの発言について… 天皇陛下崩御で改まった、30年前の平成の始まり。 自粛モードの生活に、 子どもたちの日常も少し変化していました。 子どもたちが大好きなアニメや 踊って楽しめるCMも流れないテレビ! そんなテレビに替わってビデオを借りにいく毎日への変化です。 まだまだ年少クラスの子どもたちには 社会的な大きな出来事よりも 身の回りに起きた、「 面白いテレビがない 」… という事件が大きな出来事として印象に残っているかに 見えました。 が、ふとした時に、 「 天皇陛下、癌で死んだんだよ 」 と言ったり、 「 平成 」ということばを言ったり… 好きなアニメがないという、 自分に起きた表だっての大事件だけでなく、 その大事件になっている背景にも大きな関心を寄せていました。 「 わからない 」ということばが出ても、 話題にするだけで、 子どもの意識はその 「 わからない 」 ことに向かいます。 3歳児にはまだまだ難しいからといって、 また、どう説明したらいいかわからないからといって 話題にしないのではなく、 表現することばをまだ知らないだけの子どもたちに 新しいことばを増やす機会、 社会的な出来事に関心を持つ機会として 話し合うことの大切さ、 その面白さを感じた大きな出来事でした。 「 どう説明したらいいかわからない 」 という問題も 「 理解させよう 」 .「 教えよう 」 という気持ちから生まれるかもしれません。 「 子どものわかることばで、わかるように説明しなくちゃ 」 という思いが働くかもしれません。 それは全然気にしなくても大丈夫! 英語を知らない子どもでも、 英語を話す人と会話をしているかに見える時があります。 英語に苦手意識のある大人からすると不思議な光景です。 大人は、100%のことばを理解して 初めて、相手の言いたいことを理解できた… となります。 初めて会話が成り立つと思っています。 なので、ひとつのわからない単語に出会うと そこでひっかかったまま前に進めなくなってしまいます。 が、子どもは、自分がわかることばだけをピックアップして わからないことばは頭に残しつつ 次に進むことができます。 また、ことば以外のゼスチャアや表情などなどから 相手の言ってることを理解しようとします。 それが、相手の本当に言いたいこととは違っても 気にせずに、会話を続けるうちに軌道修正できていたり、 できないままで笑い話になったりします。 難しいことばに接していないだけの子どもたちに、 「 初めてのことば 」を 「 教える 」のではなく、 「 説明する 」のでもなく、 わからないことばであっても 使って会話を楽しむことが、 「 耳にする機会 」となって 「 どういう意味なんだろう? 」 と知りたくなる機会となります。 自ら知ろうとするきっかけになります。 経験豊かな大人が 経験が浅く語彙がまだまだ少ない子どもに上から 教えようとするのは当然です。 が、2020年、教育が大きく変わろうとしているその教育は まさしく対話的学習による、 「 自ら考え 」「 判断し 」「 表現する 」力を育てる教育です。 試行錯誤するなかでの 「 気づき 」の大切さですね。 さて、新しい 「 令和 」 がすぐそこにきています。 子どもたちとどんな会話を楽しみましょう? どんな 「 わからない 」 が飛び出すでしょう? そうそう経験できることのない機会。 自粛ではない機会。 うーんと楽しみたいですね? 「 賢者とテーブルに向かい合っての一対一の会話は、 十年間に渡る読書、勉強にまさる 」 by ヘンリー・ワーズワース・ロングフェロー INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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