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![]() 『 算数問題の答え 』 読売新聞掲載 読売歌壇の短歌より 「 すずめ五羽、二羽とんでけばあと何羽? 」 幼は悩む、 「 ・・・ もどってくるかも 」 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は… 算数の問題を解くという概念について… 選者によるとこの歌は、 おばあさまがうたった孫との会話とのこと。 年齢の記載はなく不明ですが、 引き算をすることなく答えを導いたお孫さんの 見事な解答に拍手を送りました。 最初の 「 すずめ五羽、二羽とんでけばあと何羽? 」 を読まれてすぐにみなさんは、 「 5 - 2 = 3 」 の数式を立てて計算して 答えを出されたのではないでしょうか? 年齢によってはこの文章題が 足し算になるのか引き算になるのか そこから頭を悩ませなければなりません。 必要なのは計算力だけではなく、読解力もです。 が、お孫さんの 「 もどってくるかも 」 という解答からすると、 すずめがいなくなった → 減った → 引き算 という理解はしているのかな? と、想像します。 あとは、数式を立てて解くという流れですが… それは、算数の問題を出された時の大人の頭の中! 文章題を読んで、それがどういう数式になるかを考え、 そしてその数式を計算する… それが大人の、答えを導き出す流れです。 答えを出すか、難問で 「 わからない 」 とするか どちらかです。 問題を出されて答えようとする子どもには 「 わからない 」 の答えの代わりに 計算しない答えがあります。 算数の問題に対して国語で答えるという、 大人にはできない見事な解答です。 ひとつの正解を求める大人の意図がある算数問題でも、 概念が固定されてない子どもは その意図とは異なる、算数の頭では答えられない答えを 導き出して驚かせてくれます。 笑わせてくれます。 感動させてくれます。 そしてその答えもまた正解です。 これがテスト問題だったら その解答には点数はもらえないかもしれませんが、 点数がもらえるような教育が、 そんな発想ができる人材が、 これから必要とされてくるのではないでしょうか? 点数以上の誉め言葉を送りたいです。 これから生きていく上で、 たったひとつの答えを探して探して… 探しあぐねて諦めたり、やる気を失ったり… 自暴自棄になって自分や周りに当たり散らして攻撃したり… そんなふうに心が折れてしまうのではなく、 答えはひとつじゃないと、 全然違う考え方もあるんだと、 そんなふうに発想の転換ができて 楽しく前向きに生きる力がある人になってほしいと 願わずにいられません。 それには、まだまだ概念が固定されていない子どもたちの 考えやことばひとつひとつを 丁寧に受け止めて認めていきたいですね。 × をつけずに! 決して間違いではないと! 不正解ではないと! 直面した問題をそんなふうに自由に受け止めて なんらかの答えを出していけるように! 「 「 ここまでしかできない 」 といった頑固な固定観念を持っていると 壁を破り、一線を越えて成功にいたることが できなくなります 」 by 稲盛 和夫 INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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