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      『 親子の会話 』  2歳くらい



     子どもを抱いたお母さんが電車に乗ってきた。

     子どもが外を見やすいように抱っこしたまま席に座った。

     外の景色に興味津々な子ども。

     そして


     「あっ!‘スーパーはくと’が来た!」


     と興奮ぎみに声をあげた。


     「 ほんとう!
       スーパーはくとだったね 」



     お母さんも後ろを振り返って

     目を車窓に向けた。





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     ということで、今日は…


     親子の会話について…
     また、親子の会話に影響を与えるスマホについて…




     なんということのない会話のようですが
     ほのぼのとした気持ちになったのは、

     最近あまり目にしない光景だったからでしょうか?

     電車の中でよく見かけるのは…

     お母さんもお父さんも手にはスマホ、
     目もスマホ!

     そして、子どもの手には
     アニメが映し出されているタブレット!

     そんな光景です。

     子どもはことばを発することもなく
     親子の会話もない光景!


     が、この電車の中での親子は違っていました。


     「スーパーはくと」と出会えた感動を共有してくれること、

     発したことばを繰り返してくれること、

     手はスマホではなく
     しっかりと触れ合ってつながっていること、

     子どもにとっては何より嬉しいことです。


     タブレットの中の「スーパーはくと」ではなく、

     目の前を通り過ぎる、本物の「スーパーはくと」は

     いっしょに見て、
     いっしょに聞いて、
     いっしょにスピードを感じて、
     いっしょに感動してくれる人がいると、

     もっともっとイメージをふくらませてくれて、

     もっともっと「知りたい」という好奇心を
     奮い立たせてくれ
ます。


     「 速いなあ! 」

     「 もっと速い特急はあるのかなあ? 」

     「 どこに行くのかなあ? 」

     「 どれだけの駅を通るのかなあ? 」

     「 着いたところはどんなところかなあ? 」

     「 そこにはどんな人たちが住んでいるんだろう? 」


     などなど…。


     電車など公共の場では、

     子どもが泣いたり騒いだりして
     他の人の迷惑にならないようにと、

     スマホやタブレットを与えるケースもあるかと思います。

     そういう場だからこその利用かもしれません。

     賛否両論、それぞれの考え方があって
     それぞれの用い方
があります。


     「 乳幼児にスマホはあり? 」
     という記事が新聞に出ていましたが、

     子どもに関わる専門家でさえ、

     かたや「あり」、
     かたや「なし」と、意見が分かれます。

     みなさんはいかがですか?


     「あり」の理由は…

     デジタル教科書に
     タブレットでの調べ学習、
     プログラミング教育…

     これからの時代に必要な情報通信技術を使いこなす力の
     必要性
から!

     加え、それらから得られる豊富な知識と探求心です。


     「なし」の理由は…

     視力の低下、
     生活習慣の乱れ、
     親子のスキンシップが減ることによることばの遅れや
     コミュニケーション力の低下
などなどです。


     0 か 100 か、

     「 なし 」  か 「 あり 」 かではなく、

     こういうのはバランスではないでしょうか?

     役に立つこともあれば、害になることもある…
     それはスマホに限らず、何にでもいえること。

     「 過ぎたるはおよばざるが如し 」

     何事も 「 ほどほど 」  と  「 切り替え 」 

     が大切です。

 
    決して親の都合や親の代わりとしてスマホを利用するのではなく、

     緊急用の安全・安心のためとか、

     調べたいことをその場ですぐに調べるためとか、

     忘れないようにメモ代わりにするとか…

     子どもにとってプラスになるように利用したいものですね?





     「 家族とは、「ある」ものではなく、
       手をかけて「育む」ものです 」

       by  日野原 重明





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