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![]() 『 教えるって難しい 』 5歳 母の日のプレゼントは「 鍋敷き 」。 初めて針を使い、かがり縫いをして作った。 針の持ち方や、手先の器用さに個人差が出る。 ナイフを持つように手のひら全部で握りしめる子、 箸を持つように使う子、いろいろである。 やり方をつかんで どんどん進んでいく子は早くに終わり、 苦労している友達に教えてあげる役に回った。 が、自分ができることでも教えるとなると難しく、 なかなか友達にはわかってもらえない。 すると… ついつい手を出して、自分の物のように縫ってしまっていた。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は… 教えることの難しさについて… 自分ができること、得意なことでも 人に教えるとなると難しいものです。 それは、大人が子どもに教えるときも同じ。 子ども同士の教えあいは、大人から客観的に見ると、 「 自分の鍋敷きじゃなんだから、やってしまったら いけないでしょ 」 となりますが、 いざ、針の持ち方、糸の引き方、進む方向など、 大人には当たり前のことを子どもができないと イライラしてきて 「 なぜできないの? 」と ついつい手が出てしまうのではないでしょうか? それが子ども同士ではなおさらです。 できる子は、大人と同じように 「 どうしてできないの? 」と、 できないことが理解できないんです。 そうなると、ことばや見本ではなく、 自分でやった方が早いとなる。 針を扱うのはみんな初めての経験で、スタートは同じ! ただ、「 縫う 」 経験は初めてでも、 たとえば、箸、鉛筆など、利き手の経験値の違い、 折り紙、ハサミなど、両手を使う経験値の違いもあれば、 繰り返し繰り返し、何度も諦めずに 針という初めての道具を使いこなしていく根気の違いもあります。 教える側は、ついつい手を出したいところをぐっと我慢して ことばで説明したり、真似るよう見本を示したいですね。 あとは最も難しいことですが、できるまで見守ること、 待つことです。 頭での理解も手先の動きも、何度も失敗を重ねて 「 こうしたら できる 」 と、 自分自身でつかむしかありません。 困難を乗り越えて得られた成功体験、 やらされるのではなく自ら取り組んだ経験からの学びは すべてが 次につながります。 なかなかできない様子にイライラしてきたら 気分転換もよし、日を改めるもよし! 気分転換をすると、教える側だけではなく、 子どもの気持ちもリセットされます。 そしてできないことができるようになると達成感も加わり、 喜びもひとしおです。 教えることは本当に難しいですが、 根気よく頑張る子どもに教えられながら 私たち大人も根気よく見守りたいですね? 「 人にものを教えることはできない みずから気づく手助けができるだけだ 」 by ガリレオ・ガリレイ INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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