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![]() 『 思いやり 』 5歳 かがり縫いをして‘ 鍋敷き ’を作り、 母の日のプレゼントにすることにした。 まずは、布選びからスタート!! 子どもの好きそうな車の模様、 男児が好みそうな青色系の布はあまり人気がなく、 ピンク色や、かわいいクマの模様の布に人気が集中した。 ‘ お母さんへのプレゼント ’ということを意識して 布を選んだ子どもたち!! が、かがり縫いをする毛糸の色はというと… やはり、男児は青、 女児はピンクを選んでいた。 「 自分の好きなものは、お母さんも好きだから!」 と言いながら…。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は… 自己中心を抜け出た子どもたちの、 人の気持ちを思いやる心の成長について… お母さんの‘ 好きなもの ’を想像して 布の色や模様を選ぶことができる子どもたちです。 これがまだまだ、自己中心真っ只中の3歳児クラスだと… たとえ、お母さんへのプレゼントでも、 自分の好きな模様を選びます。 自分を喜ばせるために! 仮面ライダーやプリキュアの柄を! それが5歳児になると… 「 ぼくは仮面ライダーが好きだけど、 お母さんは仮面ライダーではなく、くまが好き 」 「 わたしはプリキュアが好きだけど、 お母さんはプリキュアではなくお花が好き 」 と、人には自分とは異なる、 人の気持ちがあることを 理解できたり、想像できたりします。 そして喜んでもらえるように 自分の気持ちを抑えて選択します。 大きな大きな心の成長ですね。 そして、毛糸の色のように、 たとえ自分目線で自分が好きな色を選んでも、 「 自分の好きなものはお母さんも好き 」 と、お母さんが喜ぶところをイメージして言います。 「 ぼく(わたし)はお母さんが大好き 」 「 お母さんもぼく(わたし)のことを大好き! 」 だから 「 ぼく( わたし)が喜ぶとお母さんも喜ぶ 」という、 しっかりとした絆、愛情で裏付けされた母子関係が あるからこその嬉しい嬉しい表現です。 お母さんが好きそうな模様の布に、 自分が好きな色の毛糸… 自己中心が混在しているかにみえる選択も 実は、 強く結ばれた母子関係の中で育まれた、 子どもたちの深い思いやりある行動と表現なのでした。 ‘ 母の日 ’制作で垣間見えた、 5歳児の思いやりの心は、 信頼関係ができあがっている家族だけではなく、 これから関係を築く友達、 仲間に対しても向けられ、 ぶつがらずに‘ 折り合う ’、 ‘ 協調性 ’にも生かされてきます。 人間関係の土台となるその種は、家族の手でまかれ、 しっかりと芽を出し、 花を咲かせ、 実を結ばせるには、 まわりの人の環境がいかに大切かということを 改めて感じたひとこまでした。 「 あなた方のお母さんを慈しみ愛しなさい。 でもその母への愛ゆえに、自分の意志を曲げてはいけない。 そうすることが後に、 あなた方のお母さんを幸せにすることなのだから。」 by 芥川 龍之介 INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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