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      『 オリンピック 』  3歳児



     オリンピックについて話をする。



     すると、Mくんが言った。



     「 ぼくの家にオリンピックあるんだよ
       テレビのオリンピック 」




     それを聞いた友達が自慢げに話をふくらませた。



     「 ぼく、知ってる!
       お天気って言ってたよ 」




     と…



     オリンピック = テレビ 

     テレビ = 天気予報



     という連想で、それぞれのオリンピックを教えてくれた。





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     ということで、今日は・・・



     知らないことばと連想ついて・・・






     大人と同じように話をしたり理由を言ったりと、

     この年齢になると、たくさんの語彙を使って表現できる
     子どもたちです。

     が、一方でまだまだ知らないことばにも多く出会っていく
     毎日…

      「 オリンピック 」 もそのひとつです。



     子どもが新しいことばを習得するとき、そのことばが
     目の前のどの‘もの’を指すかということから始まります。


     ものの名前を覚え始めたばかりの2歳頃は盛んに

     「 これは?(なに? )」

     「 これは? 」


     と何度も何度も尋ねてきます。


     知っている物に対しても

     「 これは? 」

     と尋ねてきます。


     そうやってことばと、そのことばが指す‘ もの ’を
     結びつけていきます。



     「 オリンピック 」 ということばを耳にするたび、
     テレビに目が行く子どもたち!

     ただ、「 オリンピック 」ということばを、テレビの中の
     ひとつの物、競技と結びつけるのは難しく、

     自分なりの解釈で「 オリンピック 」をとらえます。


     初めて耳にする知らないことばでも、子どもは連想して
     自分の知っているものに結び付けて考えます。


     それで出てきたことばが、


     「 ぼくの家にオリンピックあるんだよ
       テレビのオリンピック 」



     ということばです。


     「 オリンピック 」 という ‘ もの’ が子どもの中で
     イメージされて出てきたことば。


     それを耳にした他の子どもは今度は

     「 テレビは知ってる 」 とばかりに

     ‘ テレビ ’に関連した‘ 知っている話 ’を披露し始めます。



     「 オリンピック 」 から始まった話が、多くの子どもが
     共有できる共通した話題 ‘ テレビ ’の話に変わって
     いきました。



     大人は…

     知らないことばやわからないことに出会うと戸惑い、
     そこで立ち止まり、

     ‘ 間違えること ’ ‘ 失敗すること ’ を恐れて、

     確実にわかるまでは前に進みません
が…


     子どもは、わからないことばでも、そこからイメージできる
     場面を集めて話を進めていきます。



     新しいことでも‘ 教えてもらって知る ’ のではなく、

     今までの経験に結びつけながら

     ‘ 自分で考えてこたえを導き出す ’ ことで、

     そのことばも知識も定着していき
ます。



     子どもが

     ‘ 失敗なんてへっちゃらさ ’
     ‘ 間違ってもいいじゃない ’


     と、教えてくれているかのようです。



     4年に一度のオリンピックで、
     いっしょに喜び、同じように心を動かされた子どもたち
     でしたが、

     「 オリンピック 」 ということばに、

     そこで味わった感動が伴っていくこと…


     それがより豊かな語彙を身につけ豊かな想像力を育てることに
     つながります。



     とても大切なことですね。



     今度は、どんなことばに出会い、

     そのことばにはどんな想いがこめられていくのでしょうか?



     楽しみですね。

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