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Kids CanvasEQ・IQを伸ばす育児の知恵と幼児教育
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      『 おへそ 』  5歳



     おへそについて

     「 不思議おはなし 」をする。



     お腹の中にいるとき

     栄養をもらっていたことを知って…



     「 わかった!

       だから、かみなりさまは

       おへそをとろうとするんだ

       栄養があるから 」




     と、合点がいった表情で話し出す。



     晴れやかな表情から一転、

     曇り顔になったのは

     へそのおを切ることを知ったとき…



     「 ぼく、その時 泣いたかなあ? 」


     「 痛いよー 」




     赤ちゃんの頃に思いを巡らせていた。





〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


     ということで、今日は…


     赤ちゃんの頃に思いを巡らせることについて…




     おへその不思議から想像の世界にいったり、

     赤ちゃんの頃に戻ったり、

     子どもたちの頭と気持ちは忙しく巡っていました。


     おへそを通して栄養をもらっていたという大きな驚きが

     おへそ → 栄養 → 雷さま と、

     ことばの連想ゲームになっていきました。


     そして、へそのおを切るという話から

     もう気持ちは赤ちゃんの頃に戻って、痛みを想像しています。



     5歳の子どもの一番古い記憶というのは、

     2〜3歳頃という子が多く、

     特に年少組だった時のことはとてもよく覚えています。


     運動会や遠足、クリスマスなど、行事のことは印象が強く、


     「 年少組のとき、サンタさんのプレゼントは

       〇〇だった 」



     と話したりします。


     もっと古くの入園前のことにまで遡って

     話をしてくれることもあります。


     たとえば、

     お姉ちゃんの運動会にお母さんといっしょに出たこと、

     犬にかまれそうになってとても怖かったこと


     などなど…。



     が、赤ちゃんの頃の記憶、まして胎内記憶は

     ほとんどない子どもたち
です。


     覚えているかのように話すことがあってもそれは

     お母さんから聞いて知ったことだったり、

     写真やビデオを通して記憶したことだったりします。



     ただ、聞いて知ったことでも、写真やビデオを通してでも



     赤ちゃんの頃に思いを巡らせること、

     胎内環境をイメージすることは

     お母さんとのつながりを感覚的にだけではなく

     意識するきっかけになり
ます。


     それが安心感になって気持ちが安定したり、

     幸福感に満たされてイライラが減ったり、

     母子ともにストレスが少なくなり
ます。

     信頼関係もさらに強くなってきます。



     「 痛かったのかなあ? 」

     「 泣いたかなあ? 」



     という想像…

     おへその話きっかけで赤ちゃんの頃に思いを巡らせましたが、

     そういうきっかけがないとなかなかイメージしないことです。



     3歳ころまでに胎内記憶を尋ねると

     想像ではなく話し出す子どもがいるといいますが、

     それを過ぎても、また小学校、中学校、

     いえ、大人になっても、


     子どもの頃の記憶をたどろうとすると

     頭も気持ちもリセットされ
たようになります。

     笑顔が増え、前向きになれます。


     それもきっかけがないと

     なかなか 思いを巡らせるにはいたりませんが…。



     子どもの想像力、連想は、

     どんなことばやきっかけからでも 自由自在、

     方向も角度も大人の予想を遥かに超え
てきます。


     引き出そうと思って

     赤ちゃんの頃の思いが引き出せるわけではなく、

     どんなきっかけがどんな記憶の引き出しにつながるか

     予想できません



     いろんな風景を見て

     いろんな音を聞いて

     いろんな匂いを感じて

     いろんな味を楽しみ

     いろんな絵本に接して

     いろんな体験をして


     その中から湧き出る記憶をたどって引き出していくことが

     大切ですね。


     それには、

     子どもの話に耳を傾け、

     相槌を打っていっしょに感動したり、

     不思議を質問したりする
こと。


     「 あなたの話が楽しい、聞きたい 」と!


     そうすれば子どもは感じたことをどんどん話したくなります。


     近くて遠い記憶をたどったり、

     想像をふくらませたりし
ながら…。


     話を聞いてくれるお母さんをもっともっと

     大好きになって!





     「 喜びは、初めは予想の中に見られ、

       後には、記憶の中に見られる 」


       by ギュスターヴ・フローベール





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