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      『 心配という愛情 』  中学1年生



     新聞の投稿欄 「 こどもの詩 」より



     「 ちぢむ 」



     『 〇〇は いろんないいものを持っとるから

       その力をのばしたいねん 』


     とママがオレに色々助言してくる


     でも

     いろいろ言われたらオレは反対に



     ちぢむ






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


     ということで、今日は…


     心配という愛情について…




     前回は、母親から無償の愛を受ける子どもの詩でした。

     今回は異なる愛の形が垣間見える詩です。



     親はみな子どもには幸せになってほしいと願います。

     幸せになるための道を示したいと思っています。


     子どもよりもたくさんの辛いこと、悲しいこと、

     反対に嬉しいこと、楽しいことを経験してきて


     「 こういう風にすれば上手くいく 」


     という知識を持っている人生の先輩だからこそ

     それを教えたい、助言したい
…と思います。


     道を誤って苦労しないように、

     悲しい思いをしないように、

     子どものことを心配していろいろいろいろ言いたくなります。

     この詩のママのように。


     でも子どもに

     「 伸びてほしい 」

     と思う親心とは反対に

     その心配からくるいろんな助言で

     「 オレは縮む 」とうたっています。



     ママにとっては他のどんなことばよりも

     「 ちぢむ 」ということばは

     ずっしりとくるのではないでしょうか?


     わかっている、わかってはいるけれども

     言わずにはいられない。

     あなたのことが心配だから…

     あなたのことを愛しているから…。


     その「 ちぢむ 」思いのする助言が愛情だと理解できるのは

     社会人や親になったとき


     まだまだ先です。


     そしてその助言の有難さ、親への感謝の気持ちも

     あとになって出て
きます。


     心配という愛情もあるということが

     心配されなくなってわかる、

     そしてさらに自分に心配する子どもができた時に

     より一層、身に染みてくるのです。


     この 「 ちぢむ 」という表現は

     ママへの訴えと同時に、その訴えが深刻ではなく、

     お互いの愛情が垣間見える
ものになっていることに

     とても引き付けられました。


     「 うるさい 」 とか

     「 うっとうしい 」 ではなく,

     「 ちぢむ 」 ということばを選んでいます。

     「 伸びる 」 の反対のことばを!


     反抗心ではなく、

     お願いのようにも受け取れることば


     そのようにほのぼのとした愛が感じられたんだと思います。



     愛にはこんなふうに、

     心配という形もあれば

     叱るという形、

     束縛するという形などなど

     いろいろ
あります。


     それらの表現も愛と受け取れるまでには時間が必要だったり

     相手の様子を見て形を変えなければならなかったり


     試行錯誤があると思います。


     反抗や無視、

     逃避や顔色伺い


     子どもの反応に頭を抱えることもたくさんありますが、

     けんかの後にでも

     お互いにギュッと抱きしめれば

     受け取り違いのないあたたかな愛が

     直球で伝わり
合います。


     抱きしめるには年齢的に大きいなーと思ったら

     そっと触れてみて下さい。

     スキンシップは、いくつになっても

     いちばん気持ちが伝わる表現
です。





     「 母親の愛は、与えることで豊かになる 」


       by  チャールズ・ラム





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