![]() |
HOME | INDEX |
![]() 『 もし魔法を使えたら? 』 5歳 「 もし、魔法を使えたら? 」 と、考えてみた。 「 全ての子どもたちを幸せにしてあげる 」 「 やさしい人間ばかりにする 」 と言う子、 「 小さくなって 小さい穴の中に入りたい 」 「 おもちゃを魔法で出したい 」 と言う子、 それぞれ一生懸命考えた、魔法の使い道だった。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は… 仮定する場面の想像力について… 「 もし、〇〇だったら? 」 という仮定の場面は 経験の少ない年齢の子どもには想像することは難しいものです。 今までの経験や、絵本などの疑似体験を通してでも その言葉の世界や状況に出会っていないと イメージしようにもできません。 「 魔法ってなに? 」 「 使うってどうやって使うの? 」 と、ちんぷんかんぷんです。 「 魔法 」の実体験はできませんが、 おはなしの世界やテレビなどで見たり聞いたりして 「 魔法を使うって、たとえばこんなこと 」 と、理解していきます。 そして 「 もし、魔法を使えたら? 」 という仮定の場面に想像を巡らせます。 「 全ての子どもたちを幸せにしてあげる 」 こと、 「 やさしい人間ばかりにする 」 ことは、 人が人を傷つけたり、戦争で家族が離れ離れになったり、 人が、子どもたちが、悲しい思いをしないように 魔法でなんとかしたいという願いがこめられています。 いま自分の心の中の大部分を占めて気になること… 解決方法がわからない大きな大きな悲しいできごと… それらを 「 もし、魔法を使えたら? 」 自分事として解決したいという子どもたちです。 また、 「 小さくなって 小さい穴の中に入りたい 」 という夢、 「 おもちゃを魔法で出したい 」 という願いは、 毎日の生活の中でふと感じる、 自分自身がこんなことができたら幸せだろうなあという 想像の世界。 いずれも 「 もし… 」と仮定して頭を巡らせて浮かんだ、 幸せな想像の世界です。 身近で、心にひっかかっている場面を口々に話す子どもたち。 自分だったら… 「 こんなに辛いだろうなあ 」 「 こんなに悲しいだろうなあ 」 「 こんなに楽しいだろうなあ 」 「 こんなに気持ちよいだろうなあ 」 と、イメージして伝えようとします。 5歳の子どもたちが、 今までの経験で蓄えた知識にはない初めての情報でも、 理解できるできないは関係なく、 耳にすること、目にすること、知ること、感じることが 初めの第一歩になります。 その第一歩から子どもたちは、 わからないこと、不思議なことは質問し、 自分自身の解釈で 「 知らなかったこと 」 を 「 知っていること 」 の経験値として蓄え、 自分なりに感じた思いで色を付けていきます。 この情報は有益だから与え、 その情報はまだ早くてわからないだろうから知らせない というのではなく、 どんなことでも知りたいという子どもたちの好奇心を 満たすように、 捉え方は子どもの感性に任せて与えていきたいですね。 「 知りたい 」という 「 好奇心 」は、 頭も心もうーんと成長させてくれます。 アンテナを張り巡らせている子どもたちが いろんな世界、人、情報をキャッチできるように、 できる範囲で環境に変化をつけながら たくさんの 「 初めて 」を経験できたらいいですね。 「 大切なのはどの本、どんな経験を持つべきかではなく、 それらの本や経験のなかに自分自身の何を注ぎ込むかだ 」 by ヘンリー・ミラー INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
|