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      『 難しそうという見通し 』  4歳



     母の日に、

     素敵なプレゼントを作ってお母さんに手渡した子どもたち。


     作る前は…

     見本を見て、

     「 そんなの、難しくてできない! 」

     と言う。


     折り紙を切ったり貼ったりつなげたりして作る、

     素敵なタオルかけを見て、自信なく話していた。


     が、いざ作り出すともう夢中で、

     「 これでいいの? 」

     と、何回も確認しながら

     一生懸命、作っていた。





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     ということで、今日は…


     「 難しそう 」という見通しについて…



     前号は子どもの、先を見通す力、イメージを描くことが
     できるようになる成長について…でした。

      ↓↓↓

     「 見通し


     一方で、イメージすることで見られる ' 諦め ' について、

     今回はお届けしますね。


     見本を見て、制作過程をイメージし、

     「 難しそう 」 と言うのは、

     こいのぼりの制作など、今までの経験からの想像だったり、

     ' はさみ & のり '  =  不得手 

     という苦手意識からだったり…

     過去の経験を通して、子どもの中で

     好奇心よりも、

     ' 難しい ' というイメージが勝ってのことでした。


     やる前から想像して 「 できない 」 というのは、

     何でも 「 できる 」 という段階からの成長の証

     でもあります。


      ことばで「 できない 」 と吐き出すことは、

     ' 難しそう '

     ' できなかったらどうしよう '

     という不安な気持ち、自信のなさ、恥ずかしさをも

     いっしょに吐き出すことにもなっている子どもたちです。

     吐き出したことで、いざ取り組むときには、

     出来上がったタオルかけをお母さんに手渡し、

     とーっても喜んでいるお母さんの笑顔をイメージして

     夢中に取り組むことができます。


     「 そんなの、難しくてできない! 」

     と言う子どものことばに、

     「 やる前から諦めないの! 」

     と叱ると、

     子どもはかえってやる気をそがれてしまいます。

     子どものネガティブなことばを聞くとついつい

     「 そんなことでどうする! 」

     と、はっぱをかけたり、叱ったりして、

     自信のなさを打ち消して
しまいたくなりますが…、

     打ち消されても、子どもの不安や自信のなさは消えません。


     子どもは、想像で 「 できない 」 と言いますが、

     「 できない 」と思っていることは、

     「 できた 」経験を通して初めて

     「 やればできるんだ 」 という気持ちに変わって
いきます。


     まずは、

     「 できないかもしれないけれども、やってみよう 」

     と思うことが第一です。



     「' 難しそう ' っていうのがわかるんだね。

      すごいね。

      じゃあ、本当に難しいか、試してみようか?」


     と、

     「 できない 」 と言う、先を見通す力をほめ、認め、

     その上で、

     「 難しいところがきたら、教えてね 」

     と、ひとりだけで頑張るのではないことを知らせると、

     もうそれだけで、

     はりきって取り組むようになる子どもたちです。


     子どものことばも行いも、

     それを受け止める周りの人のことばがけや寄り添い方で

     ポジティブにもネガティブにも姿を変えて
いきます。

     子どもはそれだけ、素直で純粋で一生懸命です。


     だからこそ、

     子どもを取り巻く環境、特に人の環境は大切であり、

     大きな大きな責任があるということにもつながりますね。





     「 伸びるときには、必ず抵抗がある 」

       by  本田 宗一郎





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