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![]() 『 ことばの理解 』 4歳児 サンタクロースの歌、「 北の国から 」をうたう。 2番の歌詞に、 ♪‘ そりをとばしてくるよ ’ とあるが、それを聞いて・・・ 「 えー!! そり、蹴とばして動かすの? 」 と言う子どもたち・・・。 ‘ どういうこと? ’ というような表情であった。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は・・・ ひとつのことばにも、いくつかの意味があるということが まだわからずに、 自分が知っている意味での理解に疑問を持つことで ことばのもつ意味の広さを知っていく過程について・・・ ‘ とばす ’ = ‘ 蹴とばす ’ と理解している子ども達です。 あるいは、 ‘ 飛行機を飛ばす ’ の感覚もある子ども達・・・。 ‘ 走らせる ’ とか、‘ いそがせる ’ という意味があることをまだ知りません。 他にも・・・ ‘ 省略する ’(‘ とばして読む ’) とか、 ‘ 言いふらす ’(‘ デマをとばす ’) などなど、 異なる意味もありますが、 自分が知っている意味での理解に疑問を感じても ことばの前後の文章で理解する時もあれば、 疑問のまま「 どういうこと? 」という時もあります。 今回の、‘ そりをとばす ’という歌詞は、 歌の背景やそりの状況をイメージしても、 ‘ 蹴とばす ’という意味では‘ おかしい ’と思って、 不思議そうな表情だったのです。 ‘ おかしい ’と感じることは、 そのことばが表現するイメージを子どもたちが描いている・・・ ということにつながります。 大人は、正しい答えを導くことができないと、 ‘ わからない ’と降参して 鮮明な答えを求めます。 が、 子どもは、イメージで答えを思い描くことをするのです。 正解であろうが、間違っていようが、 そのイメージすることが何より大切なのです。 教えられることよりも、 自分でいく通りかの考えを引き出してきて、 そこから、本当の答えを自分自身で見つけ出していくことで、 ‘ 正解を発見した ’という喜びが感じられます。 自分自身で答えを発見できた喜びと自信は、 ‘ もっともっと知りたい ’という意欲につながり、 ‘ 学ぶ ’姿勢ができてきます。 ‘ ことばの理解 ’は、表現力の土台にもなります。 語彙そのものを豊かにすれば、 表現力が豊かになり、 表現力が豊かになれば、 自分の気持ちを伝える術がいく通りもできて 人にも伝わりやすくなります。 人に伝えやすくなれば、 人との関係が望ましい方向に向きます。 その第一歩が、‘ ことばの理解 ’です。 ‘ ひとつのことばにもいくつかの意味がある ’ ということ、 そしてそのいくつかの中から、 ‘ どの意味が適切かを子どもが自らイメージすること ’ が習慣になるように、 すぐに答えを与えるのではなく、 子どもの疑問には、疑問返しで疑問を投げかけてみてくださいね。 家事に忙しくて、 ‘ 遠回りで面倒くさい ’ とか、‘ 時間がない ’ という気持ちになってしまうことはよくよくあります。 答えを与える方が簡単でもあります。 が、 そこをぐっとこらえて、 子どもの持つイメージの世界をいっしょに楽しみましょう。 INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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