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      『 ことばが持つ広い意味 』  4歳児



     「 おはなしゆびさん 」 の歌をうたう。


     ♪「 このゆび パパ
        ふとっちょ パパ
        やあ やあ やあ やあ
        ワハハハハハハ
        おはなしする 」

      「 このゆび ママ 〜」


     と、うたっていって最後、

     ‘ あかちゃん ’ の  ♪「 おはなしする 」 のところで、




     「 あかちゃんは お話しないから 『 おはなし しない 』
       って いうの 」


     と言い出す。




     「 ぼくの弟は2歳だけど、お話するんだよ 」

     と、ある子が言うと・・・

     「 2歳は あかちゃんじゃないの
       あかちゃんは0歳なの 」





     と、
     あくまでも あかちゃんは話さないという子どもたち、




     ♪「 おはなし しない 」の声が混じる合唱になってしまった。





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     ということで、今日は・・・



     ひとつのことばが表す意味の理解について・・・




     ‘ おはなしする ’  =  ‘ ことばをきっちり話すこと ’、

     そして ‘ 何を言っているか はっきりわかること ’

     と とらえ、

     あかちゃんはそれには入らないと思っていて
     かたく主張し続ける子ども達です。



     歌詞の、♪「 ウマ ウマ ウマ ウマ   アブブブブブブ 」 も

     「 ‘ アブブブ ’ はお話じゃないの 」 と 言い張り、

     歌詞に納得がいかない様子です。




     いろんな新しいことばとその意味を知り、
     語彙が豊かになってきている子ども達ですが、

     ひとつのことばでも、前後のことばや意味あいから
     広い受け取り方がある
ということを、

     まだまだ知らない子ども達です。


     また、自分の経験や知っていることから

     ‘ こうである ’ と思い込むと、

     それをかたく信じ、他の意見に耳を傾けることができない
     時期でもあります。


     それはそれでとても大切なことで、

     ‘ 経験から学ぶ ’

     ‘ やってみて気付く ’ ことが子どもにとっては大きい


     ということを表してもいます。




     ですから
     ことばには、自分が知っている理解以外に
     もっと広い意味があるということを受け入れるには、

     自分自身が実際にそういう経験をしていくことが一番
ですね。




     ことばを話さなくても話しができることは、

     手話だったり・・・
     筆談だったり・・・

     目で話したり・・・
     音楽や絵画で伝えること・・・ も

     いつか理解していくことでしょう。




     大人は、たとえ自分の知らない解釈のことばでも
     不思議にも思わず流して聞いてしまいますが、

     子どもは不思議に思い、ひっかかり、そのひっかかりを
     ふと素直に口に出します。


     その素直な子どものことばから

     ‘ ことばが持つ広い意味 ’ と、

     逆に

     ‘ もっと単純に受け取ってもいいのでは? ’ ということを

     考えさせられます。


     ‘ なるほど ’ と、子どもの受け取り方に驚きさえします。




     ことばを並べれば並べるほど本意とは違う解釈をされ、
     ‘ 誤解だ ’ と、もめる大人の世界と、


     シンプルで短いことばでも、はっきりとしたひとつの
     意味を表し、本当の気持ちを伝え合う子どもの世界
と、


     良くも悪くも

     ‘ ことば ’ は、人と人をつなぐ、大きな大きな役割を
     持つということを改めて感じますね。

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