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![]() 『 子どもと赤ちゃん 』 6歳児 先日のNHKラジオの、夏休み子ども科学電話相談でのこと。 6才の子どもと先生のやりとり… 子) 「キリンの首は、前から長かったのですか?」 先) 「‘ 前から ’ というのは、子どものときから という意味?」 子) 「そう」 先) 「キリンはどこで見ましたか?」 子) 「動物園」 先) 「子どものキリンを見たことはないですか?」 子) 「見たことある」 先) 「首はどうでしたか?」 その質問に、 子) 「ううん!赤ちゃんは?」 と尋ね返す子どもであった。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は… ことばの受け取り方について… ことばは、発する人の伝えたい意味をもって 相手に届くかというと… これは子どもではなくても、 語彙が豊富な大人でも、難しいことですね。 「キリンの首は、前から長かったのですか?」 の、‘ 前 ’ ということばが表す意味は? ‘ 昔 ’ という、時代をさかのぼっての ‘ 前 ’ なのか? ‘ 生まれたとき ’ という、成長をさかのぼっての ‘ 前 ’ なのか? 「 子どものキリンは見たことあるけれど… 」 「 生まれたての ‘ 赤ちゃん ’ のことを言ってるんだ 」 …など、 本人が伝えたい意味、 そのことばが相手に届いているか、 というと… 難しいものです。 特に子どもは、 大人よりも語彙がまだまだ少ないため、 少ない語彙を駆使して伝えようと一生懸命です。 大人は、 子どもが ‘ まだ知らない ’ ことばが多い…ということを、 また、 子どもが不思議に思うことを、 大人はもう忘れてしまっている…ということを、 認識して対応していかないと… 子どもの言いたいことを、理解するのは難しいと 感じずにはいられませんでした。 この質問にこたえていらっしゃった先生のように、 子どもの質問に質問で返して、 それはどういう意味かを何度も確認しながら話を進めていくと、 受け取っていた意味とは全然違うことを伝えたかったんだ ということが見えてきます。 ‘ あんなに長い首のキリンが、お母さんのお腹に入っている ’ 不思議について、 その疑問をぶつける子どものことば… それは、大人は、 ‘ キリンの赤ちゃん ’ を不思議にも思わない、 当たり前のこととしてとらえているから… 子どもが、不思議に思うこと、 子どもが、わからないこと、 が、大人にはわからないから、 いろんな意味に受け取ってしまいます。 いろんな意味に受け取ってしまうことで、 よくありがちなのは、 大人が ‘ こういうことであろう ’ と、決めつけて しまうこと… そうすると、 それは、本当に子どもが伝えたかったこととは異なる… ということです。 子どもの発想、子どもの疑問、子どもが感じていること、 それをことばで表現したときには、 ‘ こういうことであろう ’ と、決めてしまわずに その本当の意味を尋ね返してみると、 大人が忘れてしまった、本当に子どもらしい、 素晴らしい感受性を思い起こさせてくれます。 「 どうして? 」 のことばをたくさん使う子どものように、 大人も、 「 どうして、そう思うの? 」 「 とうして? 」 と、子どもに負けないくらい、 投げかけていきたいですね。 「 どうして? 」 は、 子どもだけのものではなく!! INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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