Kids CanvasEQ・IQを伸ばす育児の知恵と幼児教育
   HOME  |  INDEX  

    
      『 秩序へのこだわり 』  4歳児



     出席ノートのシール貼りにも少しずつ慣れてきた子ども達・・・。



     月曜日の朝、



     「 どうして 今日 ここじゃないの? 」



     と、日曜日のところを指差す Rくん。


     日曜日の休みについて話すと



     「 ふーん 」



     と言っていたが、どうも納得がいかない様子・・・。



     全ての枠の中に
     シールを順番にうめていきたそうな顔であった。





〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


     ということで、今日は・・・



     順番を飛ばしてシールを貼ることに抵抗を感じる
     子どもの様子について・・・





     子どもは成長に伴い、
     ある一定の規則や秩序を身につけて
いきます。


     して良いことと悪いことの区別から始まって・・・

     ‘ 順番 ’ や‘ 分別 ’‘ 関係 ’などなどです。



     たとえば・・・

     1 の次は 2、その次は 3・・・  という順番、

     いちごは果物で、にんじんは野菜・・・という分別、

     A ちゃんはさくら組で、B ちゃんはすみれ組・・・という関係、

     です。



     集団生活では
     より一層これらの規則や秩序を身につけていく環境になります。

     身につけるというよりも、意図的に学ぶところですね。




     学んで成長して、いろんな規則や秩序を身につけていく過程で、

     その規則や秩序を乱されることは、子どもにとっては
     あってはならない許されない重大な事件
になります。




     順番の違いにはとても厳しく、それを訂正しようとします。
     いつも自分が先にエレベーターのボタンを押していたのに
     お母さんに先に押されてしまうともうそれだけで許されない
     のです。


     分別にもこだわり、種類分け・色分け・大きさ分けなどなど
     少しでも狂いがあると、初めからやり直します。


     関係では、たとえばお母さんの茶碗をお父さんが使っていると
     直ちに「 違う 」というダメ出しが入ります。



     2歳半〜3歳にかけて、
     このような秩序の乱れにとても激しく怒りを表すように
     なります。



     4歳くらいになると、
     その激しい怒りは少しずつコントロールできるようになりますが、


     出席ノートの、順番を飛ばしてシールを貼ることへの抵抗感は
     まだまだ消されません。


     空白はうめたいと思いますし、秩序よく並べたいのです。



     これは、5〜6歳になっても同じで、

     たとえば作文を書くときに、
     文の始めはひとマス空けて書き始めますが、
     そのひとマスを空けることが不思議だったり気に入らなかったり
     ・・・です。




     大人は、
     ‘ こういう決まりだから ’ということには、
     なんの疑問も躊躇もなくその決まりに従いますが、


     子どもは、
     自分が学んできたことと違うことが行われようものならば、
     疑問を投げかけ、すぐには行動に移すことができないのです。



     大人には、
     ‘ 融通がきく ’ことが良いことですが、


     子どもには、
     ‘ 疑問をもつこと ’が良いことなのです。


     ‘ どうして? ’という疑問を持ち、
     その疑問を解決することで、確実にその思考が定着
していきます。



     日曜日は幼稚園が休みということ、
     出席ノートというのは幼稚園に来た日にシールを貼る
     ということ、

     今日の日にちの数字と出席ノートの数字を見て、
     同じ日にシールを貼るということ、

     シールが貼られていない日は、家でとても楽しく
     過ごした日だということ、

     などなどを考えていく力となります。




     秩序の乱れに対してとても激しく怒りをもったり、
     激しい怒りにはならなくても、なかなか融通がきかない
     子どもに対して、

     お母さまとしてはその対応に頭を抱え、困ってしまう、
     悩み深い時期ですが、


     反抗期と同じで、
     子どもには成長過程で通るべき道だということを頭におくだけで
     気持ちが楽になるのではないでしょうか?



     子どもの怒りや抵抗に対して

     ‘ その怒りはもっともだね ’

     と理解してあげるだけでいいのです。




     それにはゆとりを持つことが大切です。


     時間的ゆとり、

     気持ちのゆとり、


     それがあれば、少々遠回りをしても根気よく子どもに
     つきあってあげられるのではないでしょうか?

         INDEX  前号  次号    

Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.