Kids CanvasEQ・IQを伸ばす育児の知恵と幼児教育
   HOME  |  INDEX  

    
      『 けんかと思いやり 』  5歳



     寒い朝、大きな大きな氷が張った。

     そーっと手にする子どもたち。

     が、すぐに取り合いになって割れてしまった。


      「 〇〇くんが割ったよ どうするんだよ 」 と、

     けんかに!


     すると Hくんが言った。


     「 みんなで分けることができるようになったから

       良かったやん 」
と。



     結果、じゃんけんで割れた氷を分けることに決まった。





〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


     ということで、今日は…


     けんかから生まれる思いやりについて…




     寒い日でも氷が張るのは珍しいこと。

     滅多にお目にかかれないものは子どもにとっては宝物です。

     宝物を取り合うのも子どもにとっては当たり前。

     宝物を割ってしまったら、それを責めたい気持ちになるのも

     当然といえば当然です。


     兄弟げんかのような揉め事が、集団生活の中でも起こります。

     ただ、兄弟げんかと違うのは、

     客観的に見ている友達がいるということ。


     そして、集団だからこそ、みんなが納得できるように考え、

     思いを伝え、相談できる
ということです。


     この氷事件も、割れるというハプニングから

     大げんかにはなりましたが、

     割れたというアクシデントを、「 分けられる 」 という

     良い解決方法に転換できたのは
素晴らしいですね。


     何事も前向きにとらえることは、子どもからのメッセージ

     としてどんなときも心に響いてきます。



     集団生活の中ではみんなが折り合って

     できるだけ納得できるようにという思いやりの心が生まれます。

     じゃんけんという方法の提案、

     じゃんけんに負けて手にできない時の我慢と

     それを乗り越えて得られる協調性、社会性など、

     集団生活だからこその学びがたくさんあり
ます。


     いろんな珍しいものとの出会い、取り合い、

     意見の違い、好き嫌い、 けんかの材料は多いほど、

     乗り越えがいがあり
ます。


     けんか結構。



     家庭では、

      「 どうして仲良くできないの? 」 と、

     頭を抱える兄弟げんかですが、

     保護者のみなさんが、けんかの原因を客観的にとらえて

     どちらかが我慢するのか、 それとも双方が我慢するのか、

     どうすれば納得できるのか、

     子どもたちに投げかけて
みてはいかがでしょうか?


     思いがけない提案に

     「 そんな考えを思いつくなんて! 」 と、

     知らない間の大きな成長に感動するかもしれませんよ。





     「 ケンカ・仲違いという災いの中に、

       和解・友情・親密の芽が潜んでいます 」


      by  ジョセフ・マーフィー





         INDEX  前号  次号    

Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.