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![]() 『 変わる価値観 』 5歳 神社にどんぐり拾いに行った。 が、そう時間も経たないうちに 「 ない ない 」 と言い出す。 どんぐりがなかなか見つからない。 葉っぱの下などを根気よく探して見つける子もいれば、 同じ場所でも見つけられない子は 「 ない ない 」 と言い続ける。 どんぐりは少なかったが、 少ないなりに、ひとつのどんぐりを見つけると大喜びで、 とてもとても大切にする子どもたちだった。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は… 数が少なければ大切に思う価値観について… この季節に限りの、しかもなかなか見つからないどんぐり! 手に入れるのも一苦労です。 なかなか見つからないどんぐりは 子どもにとって貴重で価値あるものにうつります。 一方、たくさん落ちていれば落ちていたで 数を競ってたくさん集めて宝物にする子どもたちです。 年齢が小さいほど、 少ないよりも多い方が良い… 小さいよりも大きい… 低いよりも高い… 狭いよりも広い… 方が良い、 その方が 「 勝っている 」 という価値観をもっています。 たとえば、背の高い人は低い人よりも年上で、 できることもたくさんある…という価値観ですね。 が、成長とともに経験を積み重ねていくと、 少ないから貴重とか、 小さくても価値があるとか… 見た目に惑わされない価値観へと変化していきます。 見た目ではなく、内容の価値観への変化ですが、 そうはいっても、大人でも惑わされることがあるのは… 内容の前に目や耳にする 「 限定 」 ということばや状況です。 「 ○個限定 」 という、数に制限があるとか、 「 季節限定 」 という手に入れる機会が限定されるなど、 「 限られた 」 ものは特に価値を感じ、 手に入れたくなりますね。 「 レア 」 ということばに弱い大人も多いのではないで しょうか? 「 価値観 」 に正解も間違いもなく、 どの価値観も、そのときそのときの捉え方です。 経験していないから、知らないから… ということからくる判断もまた 変化していく価値観の中で大切な過程になります。 「 教えられて 」 知るよりも、 「 そうだったんだ! 」 と気付いて知ったことの方が 残りますし、 「 もっと驚くことないかな? 」 「 もっと知りたい 」 という探求心をも育みます。 子どもは大人をよく見ています。 話もよく聞いています。 大人でも変わる価値観に 子どもは驚いたり影響されたりします。 少ないどんぐりを大切に扱って宝物にする子どもたち。 もう少し時が経てば、 「 どんぐり拾いに行こう 」 ということばにさえ 「 ゲームしとく 」 「 留守番しとく 」 という返事が返ってくるかもしれません。 どんな価値観も、「 現在 」 の子どもと向き合える 貴重な時間と捉えてその変化を楽しみたいですね? 「 世界で最も素晴らしく、最も美しいものは、目で見たり 手で触れたりすることはできません それは、心で感じなければならないのです 」 by ヘレン・ケラー INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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