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![]() 『 片付けと遊び心 』 4歳 片付けを楽しもうと、砂時計を使うことにした。 砂が下に全部落ちるまでに片付けるという ゲーム感覚での片付け。 砂時計を見るなり、 「 これ、おうちにある 」 「 知ってる 」 と大喜び。 大急ぎで片付け始めるが、 砂が気になってちょくちょく見に行っては手が止まる。 触ってみたいという好奇心もあり、 余計に忙しい片付けとなった。 が、砂が全部落ちた時には きれいに片付き、 「 あー よかった 」 と、ゲームに勝ったかのように喜んでいた。 そしてまたまた砂時計をひっくり返そうとする 子どもたちだった。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は… 片付けという習慣と遊び心について… 子どもが身に着けつつある習慣の 例外を受け入れることの難しさを、前回 お伝えしました。 経験の少ない子どもにとって 戸惑わずに片付けという習慣を身に着けていくには、 あまり例外を示さない方がよいと。 加え、遊び心をもって楽しむことも 自発的な片付けへの取り組みにつながります。 ひとつの習慣行動でも いつも同じパターンではなく、 異なる方法を取り入れることで 好奇心旺盛な子どもにとっては、 積極的な取り組みのきっかけになります。 たとえば、今回のように砂時計とか、 ピアノやCDなどの効果音とか… 子どもが興味を引くような、いつもと違う道具を使って 五感に働きかけ、 子どもの好奇心の器を満たせば 楽しく片付けに取り組むことができます。 砂時計が気になって手が止まっても、 触りたくて、気持ちが片付けから離れても、 砂時計との競争というゲームに負けたくない子どもたちは、 負けないぞ という競争心から 片付けの取り組みに戻ります。 遊び心いっぱいの片付けは、 子どものあふれんばかりの好奇心の器を満たしつつ 良い習慣を身に着ける活動となります。 片付けに限らず、どんな活動でも 子どもが 「 あれ? これってなんだろう? 」 と興味を持つような 目先が変わった新しい道具や 聞き慣れない音、 触ってみたくなる感触など、 子どもの五感に働きかけ、 好奇心をくすぐる環境を準備できたらいいですね? そんなに頭をひねって考えなくても まだまだ知らないことや物がたくさんの子どもたちです。 たとえ、初めてではない物、知っている物… 「 これ、おうちにある 」 と話していた砂時計でも、 家庭ではなく園で見ると、 まるで初めてかのように異なる受け止め方をします。 また、ちょっとしたこどばがけやその抑揚によっても 子どもは新しい物として受け取るものです。 どんな物をどんな風に登場させようかと、 その準備や思考もまた、 子どもの驚いたり喜んだりする顔をイメージすれば わくわくの楽しい時間になるのではないでしょうか? そのわくわくは子どもにもうつります。 わくわくが何倍にも大きくなります。 子どもだけではなく、大人も心を弾ませて楽しみたいですね。 「 遊びの時っていうのは、脳が一番いい形で動いてるんです。 我を忘れて取り組んでるという状態で、 一番いいパフォーマンスをするんだと思います。 時間を忘れて熱中するということが本当に大事なんですね 」 by 茂木 健一郎 INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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