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Kids CanvasEQ・IQを伸ばす育児の知恵と幼児教育
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      『 着眼点 』   年少児



     新聞の投稿欄 「 こどもの詩 」より



     「 ふしぎ 」



     いっすんぼうしがね


     ふくごとおおきくなってった



     なんでなんだ?






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


     ということで、今日は…


     子どもの着眼点の妙について…




     ひとりで 「 いっすんぼうし 」 の絵本をみていて

     ふと湧き出た 「 不思議 」 だったようです。


     思わず

     「 そこに目がいくとは! 」

     と心をつかまれました。


     子どもに絵本を好きになってほしいという思いは

     みなさんお持ちだと思います。


     登場人物の気持ちの動きを読み取ることで

     共感したり反発して

     人を思いやる心が育ってほしい

     誰がどうしてどうなったかというストーリーに気に留めることで、

     考える力や判断力、読解力が身につけば

     次なる展開をイメージすることで想像力が豊かになれば

     文字に興味を持つきっかけになれば

     などなど、思ったり願ったり…

     絵本が子どもに与える影響は

     教育的にもとても大きなものがあるから

     絵本を好きになってほしい
と願わずにはいられません。


     そうなれば…

     少しでもたくさん、そして異なる種類の絵本に接してほしい

     という思いが強くなりませんか?


     が、それに反して子どもはというと…

     見る絵本はいつも同じ。

     何度も何度も同じ絵本を手にするか、

     「 これ、読んで 」とリクエストしてき
ます。


     「 もうこれは何度も読んだから、違う絵本にしたら? 」

     と勧めても、首を横に振って同じ絵本を手放しません。


     こんなときは、

     絵本から吸収してほしいという大人の願いは少し置いておいて

     子どもの欲求をかなえてあげたいですね。


     子どもの欲求をかなえることで子どもが得る力は

     大人が願う以上の大きなものとなり
ます。


     子どもが同じ絵本を何度も何度も見たくなるのは、

     読み返すたびに視点が変わり、

     楽しみ方が異なるから


     また、

     「 ほらね 」と、

     自分の記憶しているストーリー展開が間違っていなかった

     という安心感を都度、味わえ、

     気持ちが落ち着き、安らぐから




     今回、新聞の投稿にあった、

     「 いっすんぼうし 」の

     「 服ごと大きくなってった 」不思議には、

     その着眼点に脱帽という感じを受けました。

     きっとこれも、何度も何度も読み返している

     お気に入りの一冊ではないでしょうか?


     ストーリーを追う大人には

     おそらく目がいかないところ。


     そこに目を向け、

     「 なんでなんだ? 」

     と湧き出る不思議、

     その不思議の答えを求めてあれこれ巡る思考、

     それが、 何度も読み返す一冊の絵本が届けてくれる、

     大きな大きな贈り物
ではないでしょうか?


     木から落ちるリンゴを見て不思議に思った、

     ニュートンみたく、

     不思議に出会うことは、なにかの発見につながり、

     発見は、新しい興味や関心を引き出し、

     新しい興味や関心は、世界を広げ
ます。


     それは、これから生きていく上で、

     選択するとき、問題にぶち当たったとき、

     心が折れそうになったとき、諦めそうになったとき、

     道標となり、乗り越える力となって
きます。



     大人の意図ではなく、

     絵本を自由に楽しむこと…

     それが絵本好きになる近道であると同時に

     子どもの可能性を無限大に広げる絵本との接し方
ですね?


     都度、着眼点が異なる、子どもの目をもってすれば…。





     「 輝く瞳で、周りの世界を見つめなさい

       最高の秘密は、一番ありえない場所に潜んでいるのだから 」


      絵本 「 ふしぎの森のミンピン 」より





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