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![]() 『 情報重視 』 5歳児 天気調べをはじめることになった。 晴れ・くもり・雨、それぞれのマークを決めて 表に書き入れていく。 次の朝、さっそく 「 今日、お昼から雨が降るって言ってたよ、天気予報で! 」 と、気にかけて報告する子ども達・・・。 いざ、表に書き入れるときになっても 「 今日の天気は? 」 と尋ねると、 「 天気予報で雨って言ってた 」 と言う。 「 今降ってる? 」 と聞き返しても 「 お昼から降るの 」 である。 昼からという予報ではなく、 みんなが園にいる間の天気をそのまま書くことを もう一度話し合い、 それからまた、 「 今日の天気は? 」 と尋ねると、自信なさげに言った・・・ 「 わからない 」 と・・・。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は・・・ テレビなどの情報を重視する余り、 予報とは異なる、目の前の自然現象を見極めての ありのままの報告ができないことについて・・・ 子どもにとっても、現代はいろんな情報がすぐに入ってきて 子どもだからこそ、それを信じて疑わないという様子です。 「 暑い? 」 「 寒い? 」 「 涼しい? 」 と尋ねると、この問いには 「 涼しい 」 とこたえます。 晴れか雨かくもりかということは もちろん理解している子ども達です。 が、 ‘ 天気予報のことばが正解 ’ という意識が強いのでしょう、 目の前の状況をうまく伝えることができず、その結果 「 わからない 」 ということばになりました。 科学機器に頼り、その情報を信じて疑わないということは、 大人にもよくあることです。 その情報を信じ、その情報に縛られるため その情報が誤りだった時に、臨機応変な対応ができずに 右往左往してしまうということもあります。 5歳児にもなると、大人並みに情報を取り入れ、 子どもだからこそ、 「 大人の言うことに間違いはない 」 と強く信じます。 目の前の状況を見たままとらえ、 驚いたり、感動したり、疑問に感じたり・・・ それをそのままことばで表現したり・・・ という3歳児と大きく異なるところです。 興味を持つこと、その対象の理解をより深めるために 情報を得ることは、より思考力を高めます。 成長の証しです。 が、 情報を頭で記憶するだけではなく、 目の前の状況や変化(空や雲の様子から‘ 雨が降りそう ’ ‘ 晴れそう ’と予想することも含め ) を、ありのままの自然現象としてとらえ、表現し、 予想するという経験も大切です。 その情報の根拠をも自分で把握するという‘ 思考力 ’ですね。 経験のすべてが‘ 学び ’になる、知的能力がうーんと 伸びる時期です。 私たち大人がいろんな情報に振り回されるのではなく、 情報を見極める力を持つことが大切ですね。 特に、母親は ‘ みんな ’ということばに弱いものです。 ‘ みんなと同じように・・・ ’するために、 ‘ みんなの情報 ’をかき集めようとします。 情報を重視するのではなく、 自分の目と耳と頭をフル回転させて 情報を利用し、自分のものにすると・・・ その新しい情報がさらに周りの人への参考材料にも なっていくこともあるでしょう。 情報を得るだけではなく、 情報を発信するくらいの気持ちをもって 毎日を過ごしたいですね。 その姿勢は子どもにとっても 受身ではなく、自発的な行動が大切だという気持ちを 芽生えさせていきます。 INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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