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      『 友達といっしょに! 』  5歳児



     病気欠席が長く続いているK ちゃんが
     明日はようやく登園してくるという。

     当日、階段の下で

     「 K ちゃん、まだかな 」

     と、ずっと待つ子ども達!!

     ところが、また熱が出てしまい、
     来ることができなくなったとの連絡が…。

     待っていた子ども達は

     「 先生のうそつき! 」

     と、言いながらとてもがっかりしてしまった。


     年少組にいる、K ちゃんの妹、Aちゃんをつかまえ、

     「 K ちゃん、元気? 」

     「 寂しい? 」

     「 お兄ちゃんと遊ぼうか? 」


     と声をかける子どもたち!!


     あんまりたくさんの子で騒いでA ちゃんを囲んでしまって…

     A ちゃんは驚いて逃げていってしまった。





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     ということで、今日は…


     友達に対する、子どもの熱い思いについて…


     今日こそは、今日こそはと毎日、

     長期欠席が続く友達に会えることを楽しみにしている
     子ども達です。

     その熱い思いは、
     時に周りを驚かせてしまいますが…

     ただ単に

     いっしょにいたい、
     いっしょに歌いたい、
     いっしょに踊りたい、
     いっしょに笑いたい、

     いっしょに、いっしょに…

     いっしょに楽しい時を共有したいというだけの気持ちです。

     自分が嬉しいと友達も嬉しいと思い、

     自分が楽しくないと友達も楽しくないと、
     そう思うから、

     だから早く楽しい幼稚園に友達が来ることができれば…と

     願う子どもたちです。

     友達の喜びが自分の喜びになり、
     友達の幸せが自分の幸せになり、

     利害関係なくして相手を思いやることができる
     その純粋な思いに触れることができました。


     見返りを求めない愛は、

     親子の愛、
     も、そうですが、

     子ども同士の愛…

     も、同じように、相手を思う尊い愛だと…

     改めて深い感動をおぼえました。


     相手に求めたり
     相手に期待したりすることなく、

     純粋に相手の喜ぶ顔が見たいと願う気持ちは、
     少しずつ少しずつ無意識のうちに心のどこかで、

     何がしか代わりのもの、を期待するようになってきます。


     「 自分がこんなにもあなたのことを思っているのだから
      あなたも同じように私の願いを知って! 」
と!

     そして見返りがないと

     期待はずれに腹立たしさをおぼえたり、
     悲しい思いを抱いたりします。


     無償の親子の愛も、子どもの成長と共に
     少しずつ‘ 欲 ’と‘ 期待 ’が生まれてきます。

     そして

     「 何度言っても言うことをきかない 」

     と、自分の思うように子どもをコントロールできないと
     イライラとして
しまいます。

     表向きは‘ 子どものため ’でも、

     ‘ 大人都合 ’

     ‘ 親都合 ’

     な ことの方が多かったりしないでしょうか?

     ただただ子どもの笑う顔が見たくて、

     「 いないいないばあ 」

     を していた頃のように、

     ただただ子どもが喜ぶための言動よりも

     「 〜しなさい 」という命令や

     「 〜したらダメでしょ 」という否定が大半をしめて
     いきます。

     もちろん、

     「 いないいないばあ 」

     の時期はまだ

     子どもも 「 いやいや 」

     とも言わず、

     してはいけないこともしない時期ですから、もっともですが…

     「 いやいや 」

     と言えるくらい成長したこと、

     してはいけないことをするくらい頭が回りはじめたこと

     を、子どもの健やかな成長と受け止め


     どっしりと構えることができれば…

     子育てにもストレスをためこむこともないのですが…。

     子どもたちのように

     「 元気に一緒にいてくれるだけで嬉しい 」

     という思いを、お互いに分かち合うことができれば…

     友達を思う子ども心に触れて
     そんなふうに感じたできごとでした。


     「 光の中を一人で歩むよりも、
      闇の中を友人と共に歩むほうが良い 」

      by ヘレン・ケラー

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