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![]() 『 グループ 』 5歳児 新学期を迎え、新しいグループ決めを行った。 前学期に同じグループだった友達とは 一緒にならないということだけを約束で決め、 まずは話し合いでメンバーを決めていく。 そしてそのメンバーでグループの名前を決めていく… というイメージであった。 が、誰といっしょのグループになるということよりも、 グループの名前の方が気がかりな子どもたち! 「 もう名前は、○○グループに決めてるの それでもいい?」 と、尋ねて、 そのグループ名を認めてくれる友達を探していく。 かと思えば、 今日欠席の友達が今度やって来たら その友達の意見も聞いて決め直そうと話し合う子どもたち であった。 グループの名前にとても強いこだわりがあるものの、 仲間の思いにも気持ちを寄せる子どもたちであった。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は… 子どもたちの「 こだわり 」 と 「 仲間 」 意識について… 気の合う仲間と、常にいっしょに行動する、 「 ○○派 」 というグループを組むようになる前の、 子どもたちの垣根のない「仲間意識」に、 また、 選り好みなく誰とでも仲良くなる事が得意な子どもたちの 素晴らしさに感動をおぼえました。 自分の好きなグループの名前への強いこだわりを見せる一方、 友達のことを思えば、そのこだわりを捨てることも厭わない 子どもたちです。 家族(お母さん・お父さん)や、毎日顔を合わせる友達には 好きなものへのこだわりを捨てられず、譲れず、 自我を押し通し、けんかに発展したり、 お母さん、お父さんから叱られたりしますが、 それは、それが許されるという思い、 信頼関係があるという安心感からくるものです。 仲間や、その仲間の状況によって 「 あんなにこだわっていたのに、そんなに すんなり引くの? 」 というくらい、あっさり仲間優先を口にします。 子どもは無意識ですが、 人のことをよく観察し、 人の思いを感じとり、 人を理解しています。 また年長という、この年齢にもなると、 ‘ 自分の思い ’ とは異なる‘ 相手の思い ’を 想像することもできるようになります。 3才くらいまでの ‘ 自己中心的 ’ 時期は、 自分が好きなものは友達も好きだとしか思えない時期ですが、 年長にもなると、 「 私は‘ エルサ ’が好き 」だけど、 「 Tちゃんは‘ キティちゃん’が好きかも 」と、 その友達の気持ちを想像することができるようになります。 ‘ 思いやり ’ の心は、 相手に関心を寄せ、日頃の相手の言動をいかに見ているか、 見てどう感じ取っているか、 という観察力、洞察力が土台となって少しずつ育つものです。 ことばや行動に表れなくても 表情を読みとる力も、 ‘ グループ ’ にとって ‘ 仲間意識 ’、‘ チームワーク ’を強めるためには とても大切な能力です。 ‘ 機嫌が悪そうだな ’ とか、 ‘ 何か良いことあったのかな ’とか、 ことばや行動に表れないちょっとした表情、 ちょっとした、いつもとは違う何か…にまで、 思いを寄せられる、‘ 思いやり ’ の心、 それは、教えられることではなく、 経験で感じ取っていくことですね。 いろんな人と交わり、 いろんな考えがあることを様々な経験を通して 知っていってほしいですね。 協調性が育つと同時に それらの人、それらの考えと、自分の考えとを合わせて 新しいアイディアが生まれれることもあるでしょう。 ひとりではできないことも、 チームワークがとれた仲間となら乗り越えられる こともあるでしょう。 「 人とつきあうのに秘訣があるとすればそれはまず、 こちらが相手を好きになってしまうことでは ないでしょうか 」 by 瀬戸内 寂聴 INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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