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![]() 『 色の識別と3歳児検診 』 3歳児 買い物ごっこで・・・ 「 橙色で丸いものを買って来てね 」 とのことばに 色も形も全く違うものを選ぶ子ども・・・ ゆっくり、そして顔を見て、みかんを指差して 「 これは何色? 」 と尋ねると、 「 オレンジ 」 と元気よく答えた・・・。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は・・・ 興味あるものに心を引かれ、思考力が働かなくなるという 前回からの続きで、 もうひとつ大切な、 思考力を呼び戻した時の ‘ 色の識別 ’の発達段階について・・・ 三原色( 赤・青・黄 ) の理解は、 3歳5ヶ月ころにはできるという、発達診断での目安があります (個人差はありますが、3歳2〜3ヶ月頃が平均です)。 3歳児検診の問診にも含まれる地域があると思います。 検診では、 「 レッド 」「 ブルー 」「 イエロー 」 と英語で答える子どももいるといいます。 これは、ヒーローものの影響もあるらしいのですが、 「 青 」のことを 「 ゴーオンブルー 」(戦隊もの) と言う子どもも中にはいて、 ヒーローの名前が色の名前だと思い込んでしまっているのです。 買い物ごっこでも 「 橙色 」がわからずに 「 オレンジ 」 と答えた子どもですが、 「 赤 」や「 青 」や「 黄 」は、 子どもが英語で答えると、日本語に訂正するよう促す保護者も 「 オレンジ 」はそのままで すませています。 もう日本語のように使っているのです。 だから「 橙色 」がわからないんですね。 ことばの発達は、ものの名前から始まります。 見たもの、聞いたもの、味わったもの、匂ったもの、 感じたもの・・・ 五感を通して自分の中に入ってきたものを ことばに できないことには、そのものを理解したことにはなりません。 それが、日本語か外来語かという区別 (正しいか間違っているかをも含め=ゴーオンブルー)は、 経験を重ねていくごとに学びとっていきます。 が、色の名前はその中では とても曖昧且つ複雑です。 信号の「 緑 」を「 あお 」と 言うことも 子どもには身近で、混乱するひとつですが、 信号だけではなくて、緑のものを「 あお 」と表現するのは 「 青菜 」「 青虫 」などなど他にもあります。 それは、 三原色(赤・青・黄)を元に色は細かく細かく分かれて いくのですが、 緑は青の中に含まれているため、「 あお 」と呼ばれて きたそうです。 が、時代とともに、細かく細かく分かれてきて、 それこそ大人でもわからない細かな色の名前はたくさん あります。 ことばと思考力について・・・ 「ワンワン」という、すぐに使えなくなるようなことば ではなく、 最初から「犬」と学ぶこと、 さらに、いろんなイメージがある「犬」ということばよりも 「セントバーナードという犬」という学びが、 それに関連する(細かく分かれる)ものをさらに引き出し、 たくさんのたくさんのことばの理解=思考力につながる・・・ と、 右脳教育の先駆者、グレン・ドーマン博士も語って いますが・・・ 細かな色の名前は別として、 子どもが初めて出会うであろう いろんな色がきれいに並んだ パスや色鉛筆の色の名前は、正しい日本語で表現したい ものです。 ただ、色については、心が感じたことばを使うこともあり、 その心が伴うことばこそが、生きたことばにもなります。 「 きれいな夕焼け色だね 」 「 ぶどう色の帽子だよ 」 「 これは これ色なの 」 正しい事実を教えることも大切ですが、 子どもの感性のままのことばも 大切に大切に拾ってあげたいと思います。 INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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