Kids CanvasEQ・IQを伸ばす育児の知恵と幼児教育
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      『 一番 』  3歳児



     「 朝、一番早く起きるのは? 」

     の質問に

     「 ぼく!! 」

     「 わたし!! 」


     と、力いっぱい答える子どもたち!!



     最近 特に ‘ 一番 ’ とか、 ‘ 早い ’ ということに
     こだわり出している子どもたちである。


     いつもの朝よりも、先に園に来ている友達が少ないだけで、

     「 ぼく、一番!! 」

     と、

     一番ではなくても 言っている具合である。



     弁当を食べ終わった時も・・・

     「 ぼく、一番!! 」

     の元気な声が何度となく響きわたる。





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     ということで、今日は・・・



     「 一番 」 へのこだわりについて・・・






     実際には、一番ではなくても、

     ‘ 誰よりも早く ’‘ 一番に ’

     という思いが、ことばに表れる子どもたちです。



     大人にとっての ‘ 一番 ’ とは違って

     子どもにとっての ‘ 一番 ’ は、ひとりではありません。


     弁当日は、登園してすぐに弁当箱をひとつの机に集めて
     置くのですが、そのときも、

     「 先頭さんだもん 」

     と言いながら、
     机の一番 端に自分の弁当箱を置くことを楽しみにしている
     子どもたちです。

     机の四隅すべてが、その子どもにとっての ‘ 先頭 ’ であり、
     ‘ 一番 ’ になります。



     本当は‘ 一番 ’ ではないのに 「 一番 」 と言っている、

     その「 一番 」へのこだわりを、

     「 こんな負けず嫌いな性格で大丈夫かしら? 」

     とか、

     「 どうしてこんな嘘ばかりつくのかしら? 」

     と、心配する声もありますが、


     これは、嘘をついているわけでも、
     負けず嫌いが高じて言っているわけでもなく・・・、


     子どもにとっての ‘ 本当 ’ は、

     ‘ 事実 ’ だけではなく、

     ‘ 願望 ’ を含むということです。



     家族といっしょのときには、親が先頭で子どもはいつも
     親の後ろからついていきます。


     それが・・・

     幼稚園などの集団生活に入ると、

     ‘ 当番 ’ という役割が出てきて、

     先頭に立ち、友達の中で注目を浴び

     少し大人になったような気持ちよさを経験することができます。


     友達の中でその役割を果たして自信が得られると、更なる

     「 一番 」「 先頭 」「 早い 」

     ということへの願望
が強くなってきます。


     当番が終わったばかりでも

     「 今日、ぼく、お当番さんでしょ? 」

     と、またすぐに尋ねてきますが・・・


     それと同じ感覚で

     「 一番 」

     という願望を口に出して表現する子どもたちです。



     「 嘘 」 ではない、

     「 こうだったらいいのにな 」という心の表れのことば、

     それを口に出して表現することで気持ちも落ち着いて
きます。


     その気持ちを理解して、園だけではなく家庭でも、

     子どもを前に押し出して、

     「 一番 」 の役割を与え


     子どもが

     「 ほめられ 」

     「 認められ 」

     「 自信を持つ 」

     場面をたくさんつくって
あげたいですね。


     どんどん先頭に立たせてあげてくださいね。

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