Kids CanvasEQ・IQを伸ばす育児の知恵と幼児教育
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      『 ほっかほっか雪だるま 』  3歳



     粘土でいろんなものを作っては、食べさせてくれる子ども達。

     ハンバーガーや 団子、お肉・・・などなど
     おいしそうなものを作ってくれる。



     団子をふたつ くっつけて、その 団子に目を入れて
     雪だるまが仕上がると、



     「 雪だるまですよ。食べてください 」



     と、M ちゃん。



     「 冷たそう 」

     と震えると、



     「 大丈夫よ。レンジで‘チン’したから・・・ 」



     とのこと。



     それを聞いていた Y ちゃんが言った・・・




     「 あのね、雪だるまのお菓子なのよ 」




     と・・・。





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     ということで、今日は・・・



     ‘ 雪だるま ’の ごちそうを作って


     「 レンジで‘チン’したから・・・ 」


     という子どものことば・・・



     と、

     それを受けて


     「 雪だるまのお菓子なのよ 」


     と 言った子どもの世界・・・





     ごっこ遊びでは、矛盾なこと、ありえないことが
     子ども同士の中で、なんの不思議もなく通じ合います。



     「 食べてください 」

     と、雪だるまを 持ってはきましたが、

     「 レンジで‘チン’する 」 時には、

     もうそれは雪だるまではなくなっているのです。 


     ‘ 冷たい ’と言われたから ‘ レンジ ’で温めるという
     発想です。


     その発想の転換は、

     最初に「 雪だるまを‘チン’した 」M ちゃんだけの
     頭の中で されてはいるのですが、

     3歳の子ども同士の間では、

     ‘ おかしい ’とか ‘ 変だ ’

     思ったり、言ったりする子はなく、


     その変換を共有して、
     雪だるまがいつの間にか 雪だるまではなくなり、
     レンジで温めても 何の疑問や不思議も感じないか、


     または Y ちゃんのように、

     雪だるまは雪だるまとして 残ってはいるけれど、
     ‘ 温めても おかしくない雪だるま ’ を
     考えに考えるのです・・・

     そして その時に出たことばが、


     「 雪だるまのお菓子 」


     だったのです。




     子どもなりに自分自身のこととして話して通じあう様子、
     とても微笑ましいものです。


     ごっこ遊びでの想像の世界では、

     おとなにとっては、
     ‘ おかしい ’ ‘ ありえない ’ ことも

     子ども達には、
     共有できる世界です。


     これが、異年齢の子どもの集まりならば、


     「 雪だるまを レンジで‘チン’したら、
       溶けてまうやん!!」



     という 突っ込みが入ることでしょうが、



     友達のごっこ遊びのイメージを 自分に置き換えて
     それを上手に ことばにして 新しい意味づけを行う・・・

     同年齢の子ども同士だからこその
     そして 3歳児らしい
微笑ましい様子でした。



     大人が相手をするごっこ遊びでも、
     子どもの想像の世界を壊すことなく、

     おとなにとっては 突っ込みどころの多い矛盾がいっぱいの
     子どもの ‘ ことば ’ に、

     共感し、付き合って
あげたいですね。 




     その積み重ねが、想像力豊かな 見立て遊びをもっと発展させ、
     ‘ 考える力 ’ に育って
いくのです。

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