Kids CanvasEQ・IQを伸ばす育児の知恵と幼児教育
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      『 避難訓練 』  3歳



     ‘ 火事 ’を想定しての ‘ 避難訓練 ’を行った。



     あらかじめ‘ 訓練(稽古)’ということを知らせ、

     ‘ 火事になったら どうするか?’

     という話し合いもした上での訓練開始!





     ‘火事’の放送が入ると、
     神妙な顔つきになる子ども達・・・。




     並ぶ時、いつもは、

     「 先頭さん! 」

     「 一番! 」

     と、言い合って押したり走ったりしてしまう子ども達が、
     このときばかりは 早くに静かに並んだ。






     そのまま園庭に出て・・・






     しばらくしてから・・・







     「 せんせい! 」





     と呼びかける子ども・・・





     「 なあに? 」





     と尋ねると・・・





     「 こ ・ れ 」





     と、怖々と‘ 上靴 ’を指差していた。



     ‘ これ 、履き替えるの忘れて 履いてきちゃった、
       どうしよう? ’



     といった表情である・・・。



     そのままでいいということを話しても、
     あまり納得していない様子!




     ‘ 上靴で外に出ない ’という‘ きまり ’と

     ‘ きまり ’にしばられずに臨機に対応しなくてはいけない、



     その区別は、まだまだ理解できない子ども達であった。





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     ということで、今日は・・・



     避難訓練で、上靴を履いたまま外に出てきたことを
     とても‘いけないこと’と思ってしまった子どもの


     「 こ・れ 」



     という戸惑いの ことばと様子・・・





     年少クラスの2学期のこの時期には
     ‘運動会’という大きな行事も終え、

     園生活を楽しみ、
     その楽しさをみんなで分かち合うためのルールを
     一通りは理解してきた子ども達です。



     ‘ してはいけないこと ’ と ‘ してもいいこと ’

     の区別
もきちんと理解してきています。




     そんな子ども達にとって、

     ‘ 上靴を履いたまま外に出る ’ ということは、

     ‘ とてもいけないこと ’ なのです。


     たとえそれが ‘ 火事 ’という時にでも・・・

     です。






     ‘ 臨機応変 ’ということは、
     おとなにとっても難しいときがあります。


     ‘ 一貫性 ’というものが美徳といわれ・・・、
     おとな社会では、そうすることで誰からも信頼され、
     健全な人と見られ、社会的にも良しとされ・・・、


     ‘ 臨機応変 ’は、
     時にそれに反してしまうこともあるかもしれません・・・




     でもそれでも・・・

     ある急な変化に対応しなければならない非常事態ということで、

     ‘試行錯誤’の結果、

     それに適する一番良い対応を決定します。




     子どもにとって・・・

     ‘ 火事(緊急)’ の時には、

     ‘ 上靴を履き替えることよりも優先されることがある・・・ ’

     と考えることは、




     おとなにとっての
     ‘ 急な変化 ’に対応できる‘ 力 ’と同じくらい
     ‘難しい’ことなのです。


     子どもにとって

     上靴のまま外に出たことは、

     ‘いけないことをした’という意識を持つことが

     ‘一貫性’=‘良’

     になるんですね。





     ただ、
     日常生活ではなかなか経験できない


     ‘緊急事態’


     に対する臨機応変な行動のとり方については、



     その都度その都度、じっくり話して聞かせて、
     理解できるようにしたいものです。

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