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![]() 『 同じ安心感・変化への不安 』 4歳 欠席が多い日。 グループごとに座っても人数が少なくなるため、 グループ関係なしに机につくことを持ちかけてみた。 が、 「 いや! グループがいい! 」 と言う子がほとんど。 グループが異なる仲良し仲間の Yくん、Kくん、Tくんなど 数人だけは、グループ関係なしが良いということだった。 そこで、グループが良い子がまずグループにつき、 あとの子は好きなところに行くようにした。 すると、一旦グループで座っていた子も、 楽しそうに席を選んでいる友達を見て… グループを離れて移動を始めた。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は… 今までと同じという安心感と、変わることへの不安について… これまでしてきたことを変えるとなると どことなく不安になったり、大きな勇気がいる子どもたちです。 これは大人も同じですね? 環境の変化が大きなストレスになり 対応できずに気持ちが不安定になってくることもあります。 が、環境が変わることを受け入れ、楽しむ人がいると、 「 その人たちと同じ 」行動をとることに、 また別の安心感が生まれたり、 変わることへの勇気をもらえるようで 「 変化 」を受け入れるようになります。 「 みんなと同じ 」安心感は…大人でも見られます。 ある就職説明会でのこと。 いつもと違った風を入れようと、 企業が学生に参加時は「 服装自由 」を勧めてみたそうです。 が、当日はみんな同じ上下紺・黒のリクルートスーツ… だったとか…。 他の人はどんな服装だろう?という心配から始まり、 自分だけ自由な服装だったら恥ずかしいとか、減点されたくない… などなど、周りの評価や反応を気にして 「 自由 」な服装への勇気が出なかったのでしょう? 決められたグループを飛び越えて、「 好きな席 」を 選ぶ勇気が出ない子どもたちと通じるところがありますね? 集団生活の経験がまだあまりない年齢の子は 何が「 みんなと同じ 」 で、何が 「 変化 」なのかを 知らないので、 周わりを気にせず、「 みんなと同じ 」 にもこだわらず、 というより、逆にみんなと同じことが窮屈で、 自分の好きなように振る舞います。 そんな自由な子どもたちが、初めての集団生活である 幼稚園や保育所などで、決められたルールの元、 限られた時間枠の中、友達を待たせたり迷惑をかけたり することのないよう、集団行動やルールを学んでいきます。 「 協調性 」 や 「 社会性 」 の土台を形成していくのです。 「 みんなといっしょだから安心で居心地が良い 」 と 感じながら…。 ひとりではできないことも、友達と協力すればでき、 その達成感で味わえる喜びや感動は、集団生活での醍醐味 でもあります。心の大きな成長に欠かせない経験です。 が、その集団生活の経験を通して知らず知らずのうちに 「 みんなと同じが安心 」 という感覚を持つように なるのかもしれませんね? 日本人は特に 「 個性 」 ではなく、「 集団 」で 上手くやっていくことを重んじるところがあります。 「 空気を読む 」 ことに長けていると言われます。 が、「 周りと同じ 」 を気にして、自分の思いや考えを 抑えては、新しいことを生み出すことはできません。 みんなと異なるからこそ 新しい発見があり、 新しい発見があるからこそ、 新しい学びが得られ、 新しい学びが得られるからこそ 人は喜びを感じ、さらなる大きな目標に向かって 生き生きと生きていくことができます。 教育が変わる 2020年ももう目の前! これからは、 「 自分の考え 」 を伝え、 「 周りの考え 」と合わせて いろんな考え方があることを知り、 問題解決の糸口をたくさん持つことが必要な時代に なっていきます。 またそういう学びをすることで、 あきらめない心、 やりぬく力が育ちます。 これからはそういう力が求められるようになります。 「 集団 」 と 「 個性 」、 「 同じ 」 と 「 変化 」、 「 ルール 」 と 「 自由 」、 相反したり、どちらかに偏ったりするのではなく、 どちらであっても相手を尊重しながら 自分自身も楽しめるように 自己実現できたらいいですね? 自分らしさをもって! 「 他人の考えで正解するより、 自分で考えて間違うほうが、 楽しい 」 by 中谷 彰宏 INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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