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      『 あまのじゃく 』  4歳



     「 今日、シャボン玉 する? 」

     と、梅雨空を恨めしそうに見る子どもたち・・・。


     雨で 延び延びになっているシャボン玉を
     早くしたくてしたくて仕様がない様子・・・


     「 てるてる坊主、いっぱい作って 窓にかけてるのに・・・ 」

     と残念そう・・・。


     その中で、

     「 ぼく、したくないわ 」

     と言い出す Uくん。



     「 家にあるから家でできるもん! 」

     とのこと・・・



     「 しないの? 」

     と尋ね返すと 少し弱気になって




     「 みんな せーへんねん!! 」


     と言い出す。



     すると、他の子どもたちが怒って

     「 やりたい! 」

     「 シャボン玉、したい!! 」


     と猛反発・・・




     最後に小さな声で、



     「 やっぱり する! 」



     とつぶやいた Uくんであった・・・。





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     ということで、今日は・・・



     ‘ シャボン玉をしたくない ’と言ったものの
     念押しされると弱気になって出た、


     「 みんな せーへんねん 」


     という子どもの心の動きについて・・・





     シャボン玉に限らず ‘ あまのじゃく ’が多い今日この頃・・・


     本当はしたいのに

     「 したくない 」

     と言ったり、

     本当は好きなのに

     「 嫌い 」

     と言ったり・・・

     反対反対のことを言いたい年頃です。


     ‘ かまってもらいたい ’ とか、
     ‘ 目立ちたい ’ などなど、子どもなりの理由があります。



     ひとりが

     「 したくない 」

     と言い出すと、それにつられて本当はしたいけれども

     「 ぼくも!! 」

     とついていく子どもも現れます。


     それによって、自分がリーダーだという居心地の良さを味わい、
     さらにさらにエスカレートしていくあまのじゃく・・・



     今回のシャボン玉については、最初は、

     ‘ シャボン玉の用具を自分は持っているんだ ’
     と言いたかったということ、

     そして、本当に

     ‘ 家でできるから・・・ ’
     と思って

     「 したくない 」

     と言ったのでしょう。



     が、念を押されると少々不安になって出たことばが

     「 みんな せーへんねん 」

     ということば・・・です。



     ‘ みんながしたら ぼくもやりたい ’
     という気持ちを隠して

     ‘ みんなの気持ちを代弁しているんだ ’
     と強引に発言をしました。



     ・・・が、
     自分についてきてくれる子どもよりも反発が多くて
     ついには・・・


     「 やっぱり する! 」


     と、素直に言い出しました。




     この年齢で、あまのじゃくを言うのは
     それなりの理由があります。


     ‘ あまのじゃく ’ではなくて、
     本当に‘ したくない ’ということもあります。


     幼稚園という集団の中では、
     皆と一緒に行う活動に参加しないということは
     集団を乱すと捉えられがちですが、

     子どもが、気持ちと反対のこと(あまのじゃく)を
     言っているのか、
     本当に心からしたくないと言っているのかを見極め、
     子どもの気持ちに沿ってやると


     ‘ やりたくない理由 ’はどちらでも、

     子どもは、自然と集団の中での居心地の良さを感じ、

     少しずつ少しずつ‘ いっしょに ’行動して
     その楽しさを共有できることに喜びを感じられるように
     なってきます。



     無理強いではなく、
     子どもの気持ちよ寄り添うこと・・・


     それが一番大切です。


     家庭でのあまのじゃくも、
     集団でのあまのじゃくと同じように

     心の欲求やあまえたい気持ちの表れです。


     ただ、友達の影響がない分、
     頑固だったりします。


     反対のこと(あまのじゃく)を言うからと言って、

     「 嘘つきになってしまったらどうしましょう 」

     という心配はいりません。



     自分の気持ちを素直に口に出すことを望むことは
     決して悪いことではありませんが、


     反対のことを言う時期があるということ、
     そして、その理由があることを頭に入れておく
だけで

     子どもは、満足感を得、自然と同調するようになります 。


     あまのじゃくを言ったら、

     ‘ 反対のことが言えるようになったんだわ ’

     と、その成長を喜ぶくらいの気持ちでいられたら・・・
     それくらい、心にゆとりを持つことができたら・・・


     もっともっと子育てを楽しめるのではないでしょうか?



     子育てを楽しめたら、

     ‘ 少しでも長い時間、預かってくれる園 ’とか、
     ‘ 送り迎えの煩わしさがない、バスがある園 ’などという

     幼稚園を選ぶ基準も変わってくることでしょう。


     日々の生活に追われていると 簡単ではないですが、
     心がけは大切ですね。

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