Kids CanvasEQ・IQを伸ばす育児の知恵と幼児教育
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      『 疑問とその答え 』  5歳



     音楽鑑賞会で、

     初めてヴァイオリンの演奏を目の当たりにした子どもたち!

     演奏会が始まるまでは、興味津々、

     大喜びであったが、

     実際、演奏が始まると、少し難しいようであった。


     「 首が痛くならないのかな?」

     と心配したり、

     「 どうして ふるえているの?」

     と不思議がっていた。


     そして、


     「 だって、コオロギだって

       震わせて音が出るでしょ?」


     と、

     友達の疑問に答える子ども…、

     一緒に、首をかしげて真剣に見入る子ども…。

     音を楽しむよりも、

     それぞれ見た目の不思議に心を奪われ、

     自分なりの答えを、一生懸命探す子どもたちであった。





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     ということで、今日は…


     「 なぜ?」の疑問を生む、子どもの観察力や注意力

     そして

     自分なりの答えを探す、その思考力と解決力について…


     初めて目にするヴァイオリン、そしてその演奏!

     耳に届く音色や旋律よりも、

     見た目に釘付けの子どもたちです。


     あの硬そうな楽器で首を傾けて

     震えているかに見える演奏者の様子に

     意識が集中する子どもたち!


     そしてそこで出た素朴な疑問…

     「 首が痛くならないのかな?」

     「 どうしてふるえているの?」



     大人にとっては、

     「 そこ?」 と、驚く視点です。



     が、' 初めて ' の経験を通して、見逃さずに疑問に思い、

     「 どうして?」

     と、素直に口に出すこと、

     そして自分なりの答えを出すことが、

      ' 好奇心 ' を ' 学び ' へと発展させていきます。


     子どもは3歳頃から、

     「 どうして?」

     の質問が増え、

     「 知りたい 」 欲求でいっぱいになってきます。

     知的好奇心が最も旺盛になる時期です。


     「 どうして?」

     と、尋ねられると、

     親としては ‘ 正しい答え ’ をしっかり知ってほしいと願い、

     わかりやすいように一生懸命、答えようとする…

     そんなこと、ないですか?

     子どもの 「 どうして?」 には、

     いろんな意味があります。

     ‘ 理由を知りたい ’ ということ。

     疑問の答えは知っているけれども、
    
    ‘ 正解なのかな?’ ‘ 確認したい ’ ということ。

     「 ぼく(わたし)のことを見て!」 というサイン

     「 ○○だから 」 の答えへの興味…などなど。


     そういう意味では、

     「 どうして?」 と尋ねられたときには、

     「 ○○だから 」 と即答するのではなく、

     「 どうしてだと思う?」 と逆に尋ね返してみることが、

     より、子どもの好奇心を満たすことにつながっていきます。


     尋ね返すと、

     「 ○○だから!」 と、子どもなりの答えを、

     しっかりと出してきます。

     思わず、「 知ってるやん!!」 (笑)と、

     ツッコミたくなるときもありますが、

     それが、たとえ本当の答えではなくても、

     その答えを導き出した背景を知ると、

     子どもなりには、ある意味、正解だったりするのです。


     「 ヴァイオリンを弾くときに、どうしてふるえるのか?」

      「 コオロギだって震えて音が出るから!」

     決して間違いとはいえない、子どもなりの答え…


     素敵な答えだと思いませんか?


     答えはひとつではない…ということに考えが及ぶことは、

     これからの時代を生きていく上で、大きな力となっていきます。


     こういう考えもあれば、

     また方向を変えると、こんな考え方もできるのでは?

     そんな、柔軟な発想、奇想天外な思いつき

     が、これからは必要になっていきます。


     答えを与えるのは簡単ですが、

     与えるのではなく、教えるのでもなく、

     自分で考え、自分なりの答えを一度出して
みて、

     他の答えと照らし合わせて、

     判断していくこと、

     苦労して苦労して答えにたどり着くこと、

     それらの過程があるからこそ、

     また、そうやって導き出した答えだからこそ、

     その知識は応用もきき、

     定着
していきます。

     簡単に解けてしまった疑問は定着しません。

     ああでもない、こうでもないと

     たくさんたくさん話し合って、

     楽しい、愉快な発想に出会えることも楽しみにしながら…

     子どもには力がつい ていく…良いことづくしですね?





     「 私の成功の秘訣がひとつだけあるとすれば

       ずっと子どもの心のままでいたことです 」

       by アインシュタイン





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