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![]() 『 10 の 数 』 4歳児 欠席が少しずつ増えてきて、今日は 7名の欠席! 「 10人になればいい 」 と面白がって言い出だす子どもたち!! 学級閉鎖をしている幼稚園も多いが、 「 幼稚園、楽しいから (学級閉鎖は)いや 」 とも言う。 欠席が、2〜3人、4〜5人のときは、 ‘ ゼロ ’ になることを望んでいたが・・・ 10人近くになってくると今度は、 ‘ 10 ’ という、 区切りのいい数字を目指す子どもたちであった。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は・・・ ‘ 10 ’ という数字について・・・ 数への興味と理解を深めていくこの時期(4〜5歳)、 好きな数へのこだわりも出てくる子ども達です。 何でも一番になりたいから ‘ 1 ’ が好きかというとそうではなく、 ‘ 0 ’や ‘ 10 ’ など、‘ 区切り ’ になる数を 目指します。 それは、 「 1 ・ 2 ・ 3 ・ 4 ・ 5 ・ 6 ・ 7 ・ 8 ・ 9 ・ 10 」 と、数を数えるときのひとつのゴールの、‘ 10 ’ と、 カウントダウン、 「 5 ・ 4 ・ 3 ・ 2 ・ 1 ・ 0 」 での、ゴールの数字、‘ 0 ’ だからです。 ‘ 1 ’ は、 「 一番 」 とか、「 一等賞 」 というように、 数字の後に、‘ 1 ’ を際立たせることばがついて 意味を表すことばになれば魅力を感じますが、 ‘ イチ ’ だけでは子どもにとっては区切りにはならない のでしょう。 数字を耳にすると、その数字だけがクロ−ズアップされて、 「 10人になればいい 」 と面白がる子どもたちです。 欠席が増えるということ、 また、欠席が増えると幼稚園がどうなるかということまでは 考えが及びません。 幼稚園に友達がいるのは当たり前で、 実際に少なくなってくる友達のこと、 幼稚園に元気な自分も来ることができなくなること、 そういうところまではまったく考えられず 「 10人になればいい 」 と、 ただただ目の前の「 7 」 という数字に反応しての 「 10 」 でした。 「 幼稚園、楽しいから (学級閉鎖は)いや 」 ということも、 「 友達がいなくなるのも いや 」 ということも、 数字から離れると、 しっかりと考え、話すことができます。 また、自分が 「 いや 」 ということだけではなく、 欠席の友達への心配や思いやりも出てくる心優しい 子どもたちです。 が、子どもは、 ‘ いま ’、‘ 目の前にあるもの ’ ‘ いま ’、‘ 耳にしたもの ’ にとらわれるもの! ちょっと前に耳にしたこと、 これから先のことが、 その瞬間には消えてしまいます。 ちょっと前のことを頭に留めておくこと、 これから先のことを予想すること、 それらを頭の隅に一旦おいておいて、 今、‘目にしたもの’・‘耳にしたこと’を冷静に捉えて、 それらに惑わされずに、 再度、隅においておいたことを引き出してきて、 本当に必要な表現をすること、 それが、ひとつのこたえになること、 を、 少しずつ少しずつ学んでいきます。 ‘ 10人になればいい ’ と、 欠席が増えることを望むことばを、 その子どもの心無いことばと受け取らず、 目指して嬉しい 「 10 」 についてどんなことが 思い浮かぶか子どもに尋ね返すなどして、 「 10 」 という数への気持ちを認めてあげた上で、 「 10 」 の中身によっては、歓迎しない 「10 」 もあること、 「 10 」 を目指すことが、結果、 友達との楽しい幼稚園生活にストップをかけることに つながることを、 しっかりと話し合いたいですね。 目先のことにとらわれない思考力をつけていくために・・・。 INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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