Kids CanvasEQ・IQを伸ばす育児の知恵と幼児教育
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      『 読めない字 』  小学1年生



     先日の新聞から〜


     お祖母さまとお孫さんの楽しい会話〜

     小学1年生の孫と国語の教科書を見ていて


     「 難しい漢字を習うんだね。
        読めるの? 」



     と聞くと、


     「 読めるよ。
        僕はばあちゃんの読めない字を知ってるよ 」



     と言う。


     「 どの字? 」







     「 ちっちゃい字 」





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     ということで、今日は…


     概念にとらわれない、
     経験からくる子どもの発言、自己表現
について…





     この、お祖母さまの投稿に
     思わずクスッと笑ってしまった私は…

     「 読めない字 」って…

     どの漢字?

     お祖母さま世代が旧漢字でしか知らない、
     新しい漢字で小学1年生で習う字って?

     という思考になってしまいました。

     みなさんはどうでしょうか?

     「 読めない字 」 = 「 難しい 」

     とか、

     「 漢字 」という概念がどうしても働きます。

     「 読めない字 」が、字の大きさとは、子どもならでは!
     ですね。

     学校で学ぶ知識、勉強面では子どもは、

     お母さん、お祖母ちゃん、お父さん、お祖父ちゃ んより

     知らないことがたくさんで、
     わからないことがたくさんで、
     できないことがたくさんで、
     教えてもらうことがたくさん…

     という思い込み
があることも、

     子どもの柔軟な思考に感心する理由のひとつなのかも
     しれません。

     日頃から耳にしている、お祖母ちゃんの

     「 字が小さくて見えない 」

     ということばや

     紙面を遠くにして読み辛そうに見る仕草

     きっとそれらの経験、観察から出てきたことばでしょう。

     自信満々に、

     胸を張って出てきたことば


     「 僕はばあちゃんの読めない字を知ってるよ 」

     いつもは教えてもらう立場の子どもが

     教えてあげる立場になって
     喜んでもらえること、

     「 ありがとう 」と感謝してもらえること、
     認めてもらえることは、

     何よりも嬉しいこと
です。

     お母さんごっこやお父さんごっこは
     小学生にもなるとしなくなりますが、

     声には出さない「 ひとりごっこ 」

     自分にできないことを
     できるものとして想像する
ことは、

     小学生になっても引き続き、
     秘かに楽しんでいたりするものです。

     叱られるのではなくてほめてもらっている自分を想像して、
     認めてもらっている自分を想像して楽しみます。

     想像の世界ではなく、

     実際に「認めてもらえる」力として
     自信を持って言った、

     「 僕はばあちゃんの読めない字を知ってるよ 」

     のことば〜

     経験(観察)を通して得た、

     最大限の自己表現のことば


     概念にとらわれた、かちかちな大人の頭には、

     とても微笑ましく感じました。

     まだまだ子どもから学ぶこと、
     教えてもらうこと、
     気付かされることが
     たくさんたくさんあり
ますね。





     「 子どもが親に教えられるものがあると、
       それが自信につながる  」

       by  大前 研一





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