Kids CanvasEQ・IQを伸ばす育児の知恵と幼児教育
   HOME  |  INDEX  

    
      『 特別感 』  4歳



     年中組では最後の弁当日の翌日〜

     「 昨日、わたし、
       どうしてお弁当食べるの早かったと思う?」


     と、Eちゃん。

     「 どうして?」 と尋ねると…

     「 それはね…
       最後の お弁当だから、お母さんが
       好きなものばかり たくさん入れてくれたの 」


     と教えてくれた。

     また、給食が最後の日には、

     いつも以上に、おかわりをする子どもたちであった。





〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


     ということで、今日は…


     「 最後… 」 という特別な日の子どもの捉え方について…



     お母さまが、

     「 最後のお弁当だから、
       好きなものばかり、たくさん入れておいたよ 」

     と、Eちゃんに話したかどうかはわかりませんが、

     Eちゃんにはお母さまの想いが伝わって

     いつもは時間がかかるお弁当も、早くに食べ終わり、

     とても嬉しそうでした。

     最後の給食でも、

     「 今日が最後の給食 」 ということを知っていて

     普段以上におかわりをした子どもたち!


     「 ひと区切り 」 とか、「 最後 」という、

     お母さまや先生が意識する、特別な想いが

     そのまま子どもたちに伝わっての子どもたち
の様子でした。


     子どもにとっては、毎日が 「 特別な日 」 です。

     「 最後の お弁当 」 ではなくても、

     「 晴れの日の お弁当 」

     「 雨の日の お弁当 」

     「 今日こそは一番早くに食べる お弁当 」

     「 お弁当作りを手伝った お弁当 」

     「 アンパンマンの顔のおにぎりが入った お弁当 」


     などなど…

     何やかやと特別感をつけて、

     「 特別な お弁当 」 を楽しみ
ます。

     ‘ 感動 ’ のアンテナが、

     どんな日常的なことの中でも働いて、心を動かす
のです。


     大人になると、気にも止めなくなること〜

     感動なんてめったにしない、そんなことにも

     子ども達は、

     「 わー!!!」

     「 すごーい!!」


     と、特別な想いを持って心に焼き付けるのです。

     その、毎日感動の、子どもが捉える特別な日と、

     一年に何回かしかない大人の、

     「 最後の… 」 という特別な日と、

     「 特別 」 を共有できる 「 最後の… 」 という日!

     ただ、この 「 特別感 」 は、

     子どもにとっては、「最後だから…」 特別なのではなく、

     「 好きなものがたくさん入っていて早く食べられたから… 」

     特別になった日!

     なんです。


     子どもは、明日も お弁当がある…

     年長組になっても お弁当はある…

     「 何が最後?」

     って…!

     抽象的な 「 時 」 の感覚は、大人が言うから…

     何となく…

     「 そうなんだ!」 くらいのテンションです。


     子どもにとっては、過去とか未来とかは重要ではなく、

     現在が全て
で…

     思い出を作ろうとか、将来どうしようとか関係なく、

     現在を楽しむことで頭がいっぱい
なんです。


     子どもにとっては毎日が特別!

     子どもにとっては毎日がドキドキ!

     子どもにとっては毎日が、その時が全てなんです。


     そんな子ども心を思い返すと、

     「 早く○○しなさい 」

     「 そんなことしてたら、△△になっちゃうよ 」


     などという、

     子どもを急き立てたり、注意することばが

     いかに子どもには伝わらないか
がわかりますね?

     子ども心を思い返して、

     「 楽しいよね?
       時計の長い針が、3 のところになったら、
       もっと楽しいことしよう 」

     と、投げかけると…

     具体的な楽しいことのイメージを持って、

     自ら切り替えることができてくるようになります。

     「 特別感 」「 感動 」 を残したまま


     現代は ‘ 冷めた子 ’ が多いと言われますが、

     それは大人が作り出しているのかもしれません。


     私たち大人がもっともっと、毎日の生活の中で

     いろんなことを見過ごさずに気に留めること、

     「 特別感 」 「 感動 」 を持つこと


     そうすればもっともっと、大人も子どもも

     幸福感が、

     情熱が、

     あふれてくるのではないでしょうか?





     「 虹だって十五分も続いたら、人はもう見むかない 」

       by  ゲーテ


     「 特別じゃない日なんてないのよ 」

       by CM





         INDEX  前号  次号    

Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.