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![]() 『 コンピューターは完璧? 』 小学 3年生 子ども科学電話相談で、 小学3年生の男の子が質問した。 「 セルフレジや自動販売機は おつりを間違えないの? 」 先生の、 「 間違えることはある 」 という答えに、 「 えっ!! 」 と、驚く男の子だった。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ということで、今日は… コンピューターは完璧だと思う子ども心について… 「 セルフレジや自動販売機は おつりを間違えないの? 」 という疑問がわき起こるのは、 完璧で無敵なコンピューターへの憧れがあると同時に それを確認したいという気持ちの表れでしょう。 学校で足し算や引き算、掛け算や割り算を習って 計算の難しさを知り、 「 間違いなく計算をするレジや自動販売機はすごいな 」 と思ったのかもしれません。 と同時に 「 本当に間違えないのかなあ? 」 と確認したくなった… 小学3年生にもなると、信じたい気持ちと 信じていることを証明したい気持ちが出てきて 「 本当に完璧? 本当に無敵? 」と 疑問を持つようになります。 それでも、男の子が、 先生の 「 間違えることはある 」 の答えに 「 えっ! 」と驚いたように、 心のどこかでは 「 レジも自動販売機も完璧! 」 と思っているものです。 就学前の子どもたちはなおさら 「 コンピューターは完璧 」 「 コンピューターは無敵 」 「 コンピューターは間違えない 」 と、まるで 「 ヒーローが負けることはない 」と 信じて疑わないのと同じように信じています。 疑問など、これっぽっちも持ちません。 学校での勉強、また、コンピューターを疑う実体験をして 少しずつ 「 コンピューターは完璧じゃない 」 ことが 理解できていきます。 私自身、先日、病院の入り口に設置してある検温モニタに 思わず 「 どうした? 」 と口ずさんでしまいました。 非接触の体温計は、外気温によって 体温も大きく変わってきます。 太陽が照り付ける猛暑日、病院の入り口で 「 立ち入り、待った! 」 状態の体温を表示していました。 私だけではなく、後からくる人もその都度、 「 待った! 」 の合図が聞こえてきます。 その日の気温からするとやむを得ないのかもしれませんが、 「 通常の環境 」 があってこその 「 完璧 」 という経験をしました。 また、育児を支える人工知能(AI)の最新技術が注目されている ということもついこの間、目にしました。 赤ちゃんの泣き声から AI が感情推測をするというものです。 どうして赤ちゃんが泣いているのか、 「 おなかがすいた 」 「 眠たい 」 「 不快 」 「 怒っている 」 「 遊んでほしい 」 の 5つの感情について 割合を表示するというものです。 AI に 150 か国、計 20 万人を超える赤ちゃんの泣き声を 学習させての推測で、80 %の正確性だったそうです。 コンピューターでも 「 絶対 」 「 100 % 」 「 完璧 」がないことは 成長と経験で理解していきますが、 コンピューターへの信頼が絶対な子どもに 「 コンピューターも間違える 」 と話しても、 人のことばよりコンピューターを信じます。 環境によっては間違えるということは、 経験して疑問を持ち、調べて確認するその繰り返しで理解 していきます。 教えるよりも気づかせることが大切で、 自ら気づいて得た知識は定着すると同時に、 もっと深く知りたいという知的好奇心を芽生えさせてくれます。 知的好奇心は、問題解決の力、生きる力となっていきます ちなみに、子ども科学電話相談の先生の回答、 「 コンピューターも間違えることはある 」 の続きは… 「 入れるデータを間違えたり、雷などで流れる電気量に 異変があると、計算を間違えることもある 」 というものでした。 「 通常 」 の環境が望まれコンピューターですが、 自然災害、異常気象など、「 通常 」 ではない状況が 増えつつある現在、 コンピューターへの依存もほどほどにと思ってしまう 今日この頃です。 スマートフォンではなく絵本を手にしている子ども、 オンラインゲームではなく、トランプをしている子どもが、 まだまだどうか見られなくなりませんように!! 「 コンピューターは使い物にならない 答えしか出してくれないのだから 」 by パブロ・ピカソ INDEX <前号 次号> ![]() Copyright(c) Kids Canvas.All Rights Reserved.
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